DeNA・石上　初のライブBPで名刺代わり“チーム1号”　遊撃定位置奪取へ「いいスタートは切れた」

2024年02月07日 05:28

野球

DeNA・石上　初のライブBPで名刺代わり“チーム1号”　遊撃定位置奪取へ「いいスタートは切れた」 — ライブBPで柵越えした石上。投手は石川（撮影・島崎　忠彦） Photo By スポニチ

　度会だけじゃない。DeNAのドラフト4位・石上（東洋大）が、今キャンプ初のライブBP（実戦形式の打撃練習）で左打席から逆方向となる左翼席に“チーム1号”。背番号44は「直球が速く感じたので、それに合わせて打った」と笑った。

　見守っていた1100人のファンがどよめいた。4年目左腕の石川が投じた5球目、真ん中高めの直球を流し打つと、打球は風にも乗ってフェンスオーバー。オープンスタンスで右足を大きく開く打撃フォームから、恐れず力強く踏み込む。50メートル6秒フラットの俊足に加え、遠投120メートルの強肩。この日はパワーも見せた。

　林、大和、京田、森ら混沌（こんとん）とする遊撃手争いに殴り込む。1軍で30試合の登板実績がある右腕・中川虎から右前打も放ち3打数2安打。2打数無安打だった注目のドラフト1位・度会（ENEOS）より早くキャンプ実戦1号をマークした。入団会見では名字にちなみ、勇気を出して「ハマのカミカミと呼んで」と希望したが、とにかく明るい度会とは正反対の控えめな性格。4日のキャンプ第1クール終了時には主将の牧が「石上君はもっとアピールした方がいい」と鼓舞したほどだが、この日は度会よりも鮮烈な印象を残してみせた。

　東洋大時代は22年6月の1、2部入れ替え戦で巨人ドラフト1位の中大・西舘から満塁弾を放った。カブスに移籍した「投げる哲学者」今永に似ていることも話題の22歳。「いいスタートは切れた。続けられるように頑張りたい」とアピールを続けていく。（大木　穂高）

　◇石上　泰輝（いしかみ・たいき）2001年（平13）5月18日生まれ、徳島県出身の22歳。小2から野球を始め、中学時代は軟式。徳島商では1年夏からベンチ入りも甲子園出場なし。高校通算11本塁打。東洋大では2年秋から二塁のレギュラーとなり、3年春からは遊撃手を務めた。昨年のドラフト4位でDeNAに入団。契約金4900万円、年俸850万円。50メートル6秒0、遠投120メートル。1メートル72、85キロ。右投げ左打ち。