西武ドラ1・武内 初ブルペン視察の侍・井端監督がゾッコン「プレミア12」メンバー入り示唆

2024年02月08日 05:30

野球

西武ドラ1・武内 初ブルペン視察の侍・井端監督がゾッコン「プレミア12」メンバー入り示唆
ブルペンで投げ込む武内(撮影・西尾 大助) Photo By スポニチ
 即戦力左腕がベールを脱いだ!西武のドラフト1位の武内夏暉投手(22=国学院大)が7日、宮崎・南郷キャンプで初のブルペン入り。アマチュア時代から動画で研究を重ねてきたソフトバンク・和田毅投手(42)をほうふつさせる出どころが分かりづらいフォームでテンポ良く44球を投じ視察した侍ジャパンの井端弘和監督(48)は11月の国際大会「プレミア12」でのメンバー入りを示唆した。
 ボールを握った左手が、なかなか見えてこない。3球団が1位競合した実力は本物だ。武内がソフトバンク・和田を思わせる投球フォームから、糸を引くような直球を次々と投げ込む。宮崎・南郷キャンプ2日目で初のブルペン入り。変化球を交えて44球を投じた。

 「最初なので緊張したけど自分が一番になれるように堂々としてみた。直球のコントロールも良かったし、強さもあって良かった」

 福岡出身で大のソフトバンクファンだった最速153キロ左腕は学生時代から出どころが見えづらい和田の投球動画を研究。「自信はあるし、これからも追求していきたい」とこだわりを持つ。抜群の球持ちで直球を投じるが、その直球と全く同じ軌道から打者の近くで鋭く変化する2種類のツーシームも披露。小さく動くものはゴロ、落差が大きいものは空振りを狙う。こだわっているのはボールの回転。回転数や軸も似ているため、打者が見分けるのは困難で「左(打者)も右も関係なく使える」と胸を張る。

 快投は侍ジャパンの井端監督や他球団のスコアラー陣も驚かせた。井端監督は11月の「プレミア12」の日本代表候補について「十分(可能性は)ある」と明言。現役引退後からアマチュアの現場を視察してきた指揮官は「学生時代より体が大きくなったのが第一印象」と評価し「1年目だからとかはなくて、いいボールを投げていれば呼びたい」と言った。リーグ4連覇を目指すオリックスの三輪隆スコアラーも「リリースが見えにくそうで直球の腕の振りも非常に良い。これからしっかり調査していきたい」と早くも警戒を強めた。

 侍ジャパンの候補に入っていることを伝え聞いた武内は「見合った活躍ができるように」と当面の目標である開幕ローテーションに入り、パ・リーグの強打者たちを抑えることを頭に描く。慢性的に左腕が少ない先発事情を抱えるチームに加入した22歳がキャンプ2日目にして見せた、しなやかなフォームと重力を感じさせない球筋。無限の可能性を秘める即戦力左腕が、確かな一歩を踏み出した。(福井 亮太)

 ≪1年目投手での選出は過去に広島・栗林、日本ハム・伊藤≫主要国際大会であるWBC、五輪、プレミア12の3大会では1年目の野手の選出例はないが、投手では21年の7月から8月にかけて開催された東京五輪で当時新人だった広島・栗林、日本ハム・伊藤が代表に選出。栗林は抑えに抜てきされるなど、ともに救援として金メダル獲得に大きく貢献した。また1年目ではないが、昨年3月のWBCでは2年目シーズンの開幕前だった巨人・大勢が出場した。


 ▼西武・松井監督 非常に(いい意味で)力感がない。制球も良かったし、リリースが安定してないと、そこに行かないと思う。

 ◇武内 夏暉(たけうち・なつき)2001年(平13)7月21日生まれ、北九州市出身の22歳。折尾東小3年から軟式野球を始め、八幡南では1年秋からベンチ入り。国学院大では2年秋から東都リーグで登板し、3年秋に4勝を挙げMVP&リーグ優勝に貢献した。通算成績は36試合で14勝7敗、防御率1.58。1メートル86、90キロ。左投げ左打ち。好きな食べ物は焼き鳥。

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