ソフトB・有原 開幕投手へ「強烈デモ」 インパクトある26球に、倉野C「あらゆる場面で凄さ感じる」

2024年02月08日 05:00

野球

ソフトB・有原 開幕投手へ「強烈デモ」 インパクトある26球に、倉野C「あらゆる場面で凄さ感じる」
ブルペン投球するソフトバンク・有原(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 ソフトバンクの有原航平投手(31)は7日、今キャンプ初のブルペン投球を行った。捕手が立ったまま21球、座った状態で5球の計26球。力の入れ具合は「6、7割」だったというが、2022年にレンジャーズ傘下3Aで一緒だった倉野信次1軍投手コーチ兼ヘッドコーティネーター(49)は「びっくりした。あらゆる場面で凄さを感じる」とその進化に驚嘆。昨季チーム最多10勝を挙げた開幕投手最有力候補は、その存在感を強烈に示した。
 たった26球。されど26球だ。第2クール2日目。有原がようやく、始動した。捕手を立たせたまま21球、座ってからは5球。「6、7割です」とまだまだ力を込めてはいない。それでも指先に残る手応えは十分だった。

 「凄く良かった。効率よく(ボールに)力を伝えたい。下半身への(力の)伝え方は意識して投げました」

 力感はないものの、糸を引くように捕手のミットへ吸い込まれた。移籍1年目だった昨春のキャンプは、第1クール2日目にブルペン入りしたが、昨季はチーム最多の10勝した右腕にアピールの必要はない。「僕は右膝の使い方が良くない。スムーズに左足に体重が乗るように」など、一つずつ丁寧に確認していった。

 ただ、それでも十分すぎるデモンストレーションだったようだ。22年にレンジャーズ傘下マイナーでコーチ修行し、3Aで有原とキャッチボールもした倉野コーチは「見るのは2年ぶり。昨年の実績があるから、こんなことを言ったら失礼だけど、びっくりしました。(22年当時より)今の方がはるかにいい」と驚きを隠せなかった。さらに「本人が出している力感よりボールがきている。指への力の伝わり方は、ロスが少なくて良かった。あらゆる場面で凄さを感じる」と絶賛した。

 和田とともに開幕ローテーション内定の有原は、3月29日の開幕戦の相手オリックスとは昨季、移籍後初完封など3勝し、防御率2・25。開幕投手の最有力候補だ。「いい状態でいて、いいアピールをすればチャンスはある」と日本ハム時代の20年以来3度目の大役も目標にしている。

 エースと呼ぶにふさわしい活躍で立ち位置は1年前と大きく、変わった。「去年はブルペンがどこにあるのかも、分からなかった。その面ではゆっくりできているのかなと思います」。ゆとりを持つことができる31歳。2年目はさらなる上積みも期待できそうだ。 (福浦 健太郎)

 ○…ソフトバンク・有原は日本ハム在籍時に開幕投手を2度、務めている。17年3月31日の西武戦(札幌ドーム)は5回2/3、6安打6失点(自責4)で黒星を喫した。新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れた20年6月19日の西武戦(メットライフドーム)も6回4安打3失点で敗戦投手。いずれも相手は西武で負け投手となったが、今季開幕戦(3月29日)の相手はオリックス。自身3度目の大役を手にし、念願の開幕戦勝利となるか。

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