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【スポニチスカウト部(22)】東日本国際大・藤井優矢投手 タフさを売りに世界の強打者を斬る

2024年07月09日 06:00

野球

【スポニチスカウト部(22)】東日本国際大・藤井優矢投手 タフさを売りに世界の強打者を斬る
直球とチェンジアップに加え、タフさが売りの東日本国際大・藤井 Photo By スポニチ
 今秋のドラフト候補となる選手にスポットを当てる「スポニチスカウト部」。アマチュア担当記者の独自目線による能力分析とともに、選手たちの素顔を紹介する。第22回は、東日本国際大の最速150キロ右腕・藤井優矢投手(4年)。全日本大学野球選手権でベスト4へ導いたみちのくのタフネス右腕が、ドラフト戦線に急上昇した。
 全日本大学野球選手権でベスト4入りを果たすと、追加候補選手入りから侍ジャパン大学代表に選出。藤井にとって6月は野球人生が大きく変わった1カ月だった。「想像していないことばかり起きてびっくりしていますが、チャンスだと思って頑張りたい」。目を輝かせながら充実した日々を送っている。

 気迫の3連投を含めて全4試合に登板し、鮮烈な印象を与えた全日本大学野球選手権。最後は準決勝の早大戦で2番手で登板し5回3安打3失点し、延長10回タイブレークの末に敗れたが「悔しさはありましたが自分の球も通用するんだなと。そしてこれだけ連投できたことも大きな経験になりました」と振り返った。力強い直球と決め球チェンジアップを武器に、全て救援登板で計23回を投げ防御率0・78。最優秀投手賞を獲得し、大きな手応えをつかんでいた。

 1回戦から準決勝まで5日間で投じた球数は304。大学では試合翌日とオフの火曜以外はブルペンに入ることが日課で「試合での3連投の経験はなかったですが、毎日のように投げ込んでいるので問題ありませんでした」。このタフさが大学代表の堀井哲也監督の目に留まり見事に代表入り。「最初は信じられない気持ちもあったが、今はやってやろうという気持ちの方が強いです」と充実感を漂わせる。

 昨年は右肩のケガもあり進路についてプロを意識することはなかったが「たくさんの方と相談することになると思うが、行ってみたい気持ちは強くなりました」と、卒業後のプロ入りも一つの目標になってきた。現在はチェコで行われている「プラハ・ベースボールウイーク」に出場中。12日からはオランダで「ハーレム・ベースボールウイーク」を戦う。「タフさが売りなので連投になっても結果を残せるところを見せたい」。世界の強打者相手にも臆することなく腕を振り続ける。(村井 樹)

 ≪好投支えた好物のそば≫普段は寮のある福島県いわき市で生活している藤井。全日本大学野球選手権では都内のホテルに宿泊し「いつも田舎にいるのでやっぱり東京は違うなと。都会過ぎて自分には合いませんね」と笑った。連戦が続いた過密日程の中、楽しみにしていたのが大好物のそば店での食事だ。「ホテルの近くにあるお店に、毎日仲間と行ってました。これが唯一の楽しみでした」と好投を支えた要因を明かした。

 ☆球歴 神代小3年から野球を始めた。角館(秋田)では1年夏からベンチ入り。東日本国際大では1年秋にリーグ戦デビュー。今春は最優秀選手賞やベストナインなどに輝いた。

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