ドジャースはロバーツ監督に契約延長を与えるべき 地元紙ロサンゼルスタイムズのコラムニストが主張

2024年07月09日 11:00

野球

ドジャースはロバーツ監督に契約延長を与えるべき 地元紙ロサンゼルスタイムズのコラムニストが主張
ドジャースのロバーツ監督 Photo By スポニチ
 ロサンゼルスタイムズ紙のコラムニスト、ディラン・ヘルナンデス記者が、ドジャースはデーブ・ロバーツ監督に契約延長を与えるべきだと主張している。
 世界一だけが目標のこのチームでは毎年、同じ騒ぎが繰り返される。ワールドシリーズに勝てなければロバーツの責任問題が話題の中心になる。憶測の激しさはシーズンごとに異なり、それはロバーツの契約がどれだけ残っているかによる。今年については、今シーズンの後に1年しか残っていないため、より大きな騒ぎになる。

 だが、ドジャースはロバーツの重要性を理解している。4人のニグロリーグの監督を除けば、野球史上、ロバーツほど高い勝率を誇る監督はいないし、その4人もロバーツほど多くの試合に勝っていない。チームの現状を考えてみても、エースのタイラー・グラスノーはすでに109イニングを投げ、キャリアハイの120に近づき、この2試合は連続で5失点。山本由伸は肩のケガで離脱して以来、ボールを投げていない。ウォーカー・ビューラーは肘の再建手術からの復帰を試みたが失敗し、現在はフロリダでプライベートコーチとトレーニングをしている。他の優勝候補チームならば、心配するか、少なくとも動揺するところだ。

 しかしながら、ドジャースは何事もなかったかのようにプレーを続けている。この冷静さは当たり前のことではないし、それを形成するロバーツ監督の手腕は評価されるべきだ。そしてドジャースは11年連続でポストシーズンに進出しているが、その歴史が彼らを10月の舞台に再び導く保証はない。昨季世界一のレンジャーズは今、42勝48敗と負け越している。1億ドルを超えるオフの投資が勝利を保証するわけでもない。メッツやパドレスの例を見れば明らかだ。

 加えてドジャースには想定外のトラブルもあった。水原一平通訳は、違法賭博の借金を返すために大谷翔平から1700万ドルを盗んだことを認めた。正遊撃手を予定されたギャビン・ラックスはその座を失い、ムーキー・ベッツが引き継いだが、先月、ベッツは骨折で離脱した。

 それでもロバーツ監督はチームをバランスの取れた状態に保っている。ドジャースがポストシーズンで勝てていないのは、ロースター上の欠陥が原因で、それはフロントの責任。大多数のファンも理解している。編成本部長のアンドリュー・フリードマンに、契約延長を考えないのかと聞くと「ドク(ロバーツの愛称)はこれまでの成功において大きな役割を果たしており、これからも期待している。我々の全ての焦点は世界一を勝ち取ることに向かっている」との返事だった。一方、ロバーツは新しい契約について心配しておらず、その不在が世間の彼に対する見方にどう影響するかも気にしていないと主張する。「私は今年、ロサンゼルス市およびドジャースのために優勝することに集中している。もちろんこのチームにい続けられることを望んでおり、他で監督をするつもりはないので、うまくいくことを願っています」と答えた。

 ロバーツが同じような立場に置かれたのは21年。ドジャースがワールドシリーズに勝った翌年だった。ナ・リーグ優勝決定シリーズで敗退したことで、彼の将来について不穏な空気が流れた。結局、ドジャースは翌年の契約最終年の前に契約を延長したが、それは春季トレーニングの終盤になってからだった。ヘルナンデス記者はロバーツは今後もドジャースのリーダーとして最良の選択肢。再び彼を不安定な立場に置く理由はない。これまでの実績を考えると監督に対して無礼であり、2度目の世界一を勝ち取るためにも逆効果である、と主張している。
(奥田 秀樹通信員)

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