DeNA・東 プロ最多124球完封で球団56年ぶり開幕8連勝「全て祐大のおかげ」逆算配球に感謝

2024年07月11日 05:30

野球

DeNA・東 プロ最多124球完封で球団56年ぶり開幕8連勝「全て祐大のおかげ」逆算配球に感謝
<D・中>DeNA先発の東(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   DeNA3-0中日 ( 2024年7月10日    横浜 )】 DeNAの東克樹投手(28)が10日、中日戦で無四球で今季2度目の完封勝利を挙げ、無傷でリーグトップタイの8勝目を挙げた。開幕投手を務めた左腕の開幕8連勝は97年の中日・山本昌、18年の西武・菊池雄星に並ぶ歴代2位で、1位の58年・金田正一の9連勝に王手。横浜スタジアムでの11連勝は84~90年の巨人・斎藤雅樹の球場タイ記録となった。チームは3位浮上。首位から3位まで0・5ゲーム差の大混戦を一丸で抜け出す。
 プロ最多の124球目。東は得意のスライダーを右打者の石橋の膝元に沈めた。空振り三振。完封で開幕から無傷の8連勝を決めた左腕は「5回以降はもう最後まで投げ切ろうと。(捕手の山本)祐大を信じて投げました」と大きく胸を張った。

 6月29日の中日戦以来、中10日。休養十分の男が快投を演じた。初回2死から3番・福永を見逃しで3球三振。武器のチェンジアップではなく146キロの外角直球だった。山本が「序盤から変化球を見せる必要はなかった」と完投から逆算した配球を考え、東も呼応。2回2死二、三塁はロドリゲスを初球スライダーで三ゴロに斬って脱出した。その後も快投。試合途中の雨にも動じず、被安打7、無四球でスコアボードに9つの「0」を並べた。

 6月15日の西武戦以来、今季2度目の完封。開幕から無傷の8連勝は開幕投手を務めた左腕では97年の中日・山本昌、18年の西武・菊池雄星(現ブルージェイズ)に肩を並べた。特に三重県出身の東は中日で長く活躍した山本氏が身近な存在。敵地で行われた6月29日の中日戦後に偶然、会ったことを明かし「“ナイスピッチング”と褒めてもらった」と言う。尊敬する投手は身長1メートル67の44歳左腕のヤクルト・石川。その石川も50歳まで現役を続けて通算219勝の山本氏を尊敬しており「僕も小さな体(1メートル70)だけど40歳でも50歳でも野球を続けたい」と目を輝かせる。

 横浜スタジアムで11連勝は巨人・斎藤雅樹に並び、開幕8連勝は球団では10連勝した68年の島田源太郎以来、56年ぶり。登板するたび数々のレジェンドの名が挙がる。チームは貯金を4とし、3位ながら首位・巨人と0・5ゲーム差。お立ち台で「(17日までの)9連戦が順位を大きく左右する。チーム一丸で戦います」と誓った東は、最後に声を張り上げた。「全て祐大のおかげです!」。ファンも大歓声で呼応した。(大木 穂高)

 ≪斎藤雅樹に並ぶハマスタ最長11連勝≫東(D)が開幕から無傷の8連勝。DeNAの開幕8連勝は68年に10連勝した島田源太郎以来56年ぶり2人目となった。また、開幕投手の無傷8連勝は18年菊池(西)以来。左腕では58年金田正一(国鉄)の9連勝、97年山本昌(中)、前記菊池の8連勝に次ぐ4人目の記録だ。なお、東は23年5月18日広島戦から続く横浜スタジアムでの連勝を11に伸ばし、84~90年の斎藤雅樹(巨)の最長記録に並んだ。

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