広島・新井監督　「8回の男」島内の抹消は一丸で乗り切る「みんなでカバーしてくれると思っている」

2024年07月11日 06:30

野球

広島・新井監督　「8回の男」島内の抹消は一丸で乗り切る「みんなでカバーしてくれると思っている」 — ＜広・巨＞3回、戦況を見つめる広島・新井監督（撮影・藤山　由理） Photo By スポニチ

【セ・リーグ広島ー巨人（降雨ノーゲーム）（ 2024年7月10日マツダ）】広島は10日の巨人戦が4回表無死で降雨ノーゲームになり、2位から4位に転落した。4連敗中で12日のヤクルト戦へ仕切り直し。新井貴浩監督（47）は登録を外した島内颯太郎投手（27）について期間を設けず調整させる方針を示した。球宴までは残り9試合。不在の間は“8回の男”を固定せず、一丸で穴を埋める姿勢を強調した。

　新井監督は島内の再調整期間について「10日間とは考えていない」と現時点で日付を明確にはしなかった。最短なら20日の阪神戦から登録できる一方、21日の同戦を区切りにオールスター休みに突入。前半戦残り2試合だけのために焦らせるつもりはなかった。

　昨季に続いてセットアッパーを任せる島内は9日の巨人戦で自己ワーストをさらに更新する6敗目を喫した。同点に追いついた直後の8回に登板し、岡本和に決勝犠飛を献上するなど2/3回で2失点。球速は150キロ台中盤を計測するように体に故障はない。直近6試合のうち4試合で失点した精神面などを考慮して登録を外した。後半戦の始まる26日のヤクルト戦が復帰の一つの目安になりそうだ。

　球宴まで残り9試合。島内が担ってきた優勢時の8回について、新井監督は日替わり起用の方針を示した。

　「基本的に固定しない。上位打線なのか、そうじゃないのか、そういうのも考えながらになる。ブルペン陣はみんな頑張ってくれているので、誰を出してもやってくれると思っている。島内が抜けたところは、みんなでカバーしてくれると思っているので、心配もしていない」

　救援防御率2・01はリーグトップを誇り、塹江、森浦、矢崎、黒原は防御率1点台を維持。開幕に出遅れた左腕ハーンも5月下旬の初登板から8試合連続無失点中の安定感が光り、「島内がいないのは、彼にとっても、チームにとっても苦しいことだと思うが、自分は任された役割で全力を尽くすだけ。みんなで彼の役割を埋めていけたら」と意気込んだ。

　6月下旬に末包が左太腿裏故障のため離脱した後は大砲不在で得点力が急降下。7月は1勝6敗の苦戦を強いられている。6月29日の最大貯金9が3まで減少。前夜9日の首位陥落に続き、4位まで順位を落とした。Bクラスは5位だった5月7日以来。1～4位が1ゲーム差にひしめく混戦の優勝争いに踏みとどまるためにも、正念場を迎えた。（長谷川　凡記）