広島・松山 連敗脱出へ復調誓う 代打の切り札が不振の責任痛感 「より集中し、コンパクトに」

2024年07月12日 05:45

野球

広島・松山 連敗脱出へ復調誓う 代打の切り札が不振の責任痛感 「より集中し、コンパクトに」
広島・松山 Photo By スポニチ
 広島・松山竜平外野手(38)が12日からのヤクルト3連戦(マツダ)を前に復調への決意を新たにした。代打の切り札として君臨し、今季も打点を挙げた試合は6連勝中。だが、近況は好機での起用に応えられておらず、責任を痛感する。不振脱出へ、キーワードは「より集中し、コンパクトに」。勝負強さを取り戻せば、連敗中のチームには大きな推進力になる。
 松山は休養日の11日に本拠地を訪れ、近況の打撃状態について独特の表現で「宇宙になっていた」と語った。2日の阪神戦が発端だった。0―3で迎えた延長10回1死満塁で代打に立ち、ゲラの外角低めスライダーを打って最悪の二ゴロ併殺。試合終了となり、本拠地は嘆息に包まれた。

 「どうやって打っていいか、分からなくなっていた。バンテリン(ドーム)の三邪飛はほんとキツかった。開き直りが大事なのに開き直れなくなって」

 1点を追う9回1死二、三塁で代打に指名された6日の中日戦。「気持ちに余裕がなくて」甘く入った直球に反応できず、ボール気味の難しい3球目に手を出して三邪飛に倒れた。まさに(どう打っていいか分からない)宇宙状態だった。

 常時先発で出るわけではなく、代打の1打席が主だ。それでも切り札として勝敗を左右する好機で起用される以上、なかなか得点できない現状や失速気味のチーム成績を傍観してはいられない。ベテランであるがゆえに責任も痛感していた。

 「僕が出た場面で1点でも取っていれば、(勝敗が)分からなかった試合は多い。監督やコーチは“松山が打てなかったら、しょうがない”と言ってくれるけど、それでもやっぱり凄く気になる」

 開幕から総じて低調な打線。松山の数字も同様に映る。何しろ、昨季は代打で驚異の打率・380をマークした男。それに比べると今季の同・195は物足りないものの、打点を挙げた試合は6戦全勝を誇っており、切り札としての存在価値は損なわれていない。

 「どこに原因があるかは分かっている。1打席(勝負)なので、ヒットを打たなきゃいけないと考え過ぎていたけど、そうじゃなくて、渋い当たりでもいい。泥くさく、より集中して、コンパクトに。(チームの)力にならないといけないので」

 勝負どころの夏場に向け、復調への決意を新たにする38歳。ここ一番で持ち前の勝負強さを発揮すれば、それだけでチームの攻撃力はグッと高まる。(江尾 卓也)

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