逆転の報徳!! 報徳学園がサヨナラで6年ぶり夏の聖地へ王手

2024年07月27日 05:31

野球

逆転の報徳!! 報徳学園がサヨナラで6年ぶり夏の聖地へ王手
<報徳学園・社>延長10回、サヨナラ打を放ちナインと喜び合う報徳学園・福留(右から2人目)(撮影・後藤 正志) Photo By スポニチ
 【第106回全国高校野球 兵庫大会準決勝   報徳学園5―4社 ( 2024年7月26日    ほっと神戸 )】 第106回全国高校野球選手権(8月7日開幕、甲子園)の地方大会が26日、各地で開催された。兵庫大会準決勝では今春選抜準優勝の報徳学園が、3連覇を狙った社に延長10回タイブレークの末にサヨナラ勝ち。2018年以来6年ぶりの優勝に王手をかけた。
 勝利の女神が、ほほ笑んだ。4―4でタイブレークに入った延長10回1死二、三塁、福留希空(のあ=3年)が中越えサヨナラ打。その打球はほっと神戸のやや左中間寄り、その先にある、目標の甲子園球場へ向かって、伸びていった。

 「自分にこういうチャンスが回ってくるんだ、じゃあ、やってやろうという気持ちでした。(スクイズ警戒で)カウント1―2になって大角監督も“次の球いけよ”のジェスチャーだったので、思い切っていけました」

 準優勝した今春選抜では、15打数1安打で大不振。春季県大会では背番号13に降格もした。一方で、4月下旬に春季県大会の準々決勝敗退後、間木歩との主将2人制が解かれ、福留が一人で重責を担うことになった。夏3連覇を狙う社との大一番。その間木が先発して7回に逆転を許し、背番号1の今朝丸も、すでに降板した苦しい展開での延長戦。大角健二監督は「福留のあんな打球を見たことがないです」と称えた。

 最大3点差をひっくり返した粘りに、「逆転の報徳」の風を感じる。61年夏の甲子園大会1回戦・倉敷工(岡山)戦で延長11回に6点差を追いつき、12回にサヨナラ勝利して以降の“お家芸”。今春選抜でも愛工大名電(愛知)との1回戦をタイブレークでの逆転サヨナラで制して勢いに乗った。福留はもちろん、大角監督ですら生まれる前から受け継がれてきた伝統が、18年以来となる夏の甲子園への架け橋となる。 (畑野 理之)

 ≪夏3連覇ならず…エース福田は力尽きる≫社は延長タイブレークで敗れ、1972年から74年の東洋大姫路以来、50年ぶりとなる兵庫の夏3連覇はならなかった。1―1の7回に1点を勝ち越し、なお2死二、三塁で二塁走者・竹田鈴之介(3年)が無防備に中堅手の方を向いて守備位置を確認するフリでけん制球を誘い、その間に三塁走者が本塁を狙うトリックプレーを敢行。相手ミスも重なって一気に4―1とリードを広げた。だがエースの福田海晴(3年)が右手中指の皮が破けるなどし、リードを守り切れず。「最後まで投げたかった。申し訳ないです」と涙がこぼれた。

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