ゾーン外の6.5%がストライク判定…2番目に不運な鈴木誠也 米記者指摘 球審とのコミュニケーション力

2024年08月19日 07:54

野球

ゾーン外の6.5%がストライク判定…2番目に不運な鈴木誠也 米記者指摘 球審とのコミュニケーション力
カブス・鈴木誠也(AP) Photo By AP
 カブスの鈴木誠也外野手(30)について、スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のサハデブ・シャーマ記者が18日(日本時間19日)、ゾーン外の球をストライクと判定されることが多い事実を指摘。何かがなされるべきと訴えている。
 クレイグ・カウンセル監督も「彼は判定ミスをされた打者のリストのトップに近いが、理由はわからない」とした。「リストを見てみると、若い選手も年配の選手も、成功した選手も、全てが含まれていてバラバラだ」と言う。

 スタットキャストによると、17日の試合前に2022年以降、少なくとも2500球のゾーン外の投球を受けた打者の中で、鈴木はストライクとされた割合が6.5%で全体の2位。これはウィルマー・フロレス(現ジャイアンツ)の6.6%に次ぐ不運な数字。この期間中に6%を超える選手はこの2人だけだ。

 ヤンキースのアーロン・ジャッジはよくこのリストの上位に名前が挙がるが、その理由として非常に背が高いからだと主張する人がいる。ジャッジは約2メートルだ。ただカウンセル監督は、高身長ゆえに審判にとって判定が難しいという考え方には賛同しない。鈴木は約1メートル80で高くない方だが、誤審が多い。カウンセルは、選手が審判に直接何かを言う必要があると述べた。「適切に、正しい方法で行う必要があるが、それが影響を与える可能性がある」と言う。

 例えば同僚のイアン・ハップは、審判に対して判定に不満を示すことがよくある。ただ自分が間違っていたとわかった場合は、次の打席でそのことを伝え、審判との関係を良好に保つ。ハップは鈴木の問題に気づいているが、解決策を見つけるのは難しいと言う。「彼の構えが影響しているのかもしれない。あるいは日本語で審判に怒鳴った方がいいのかもしれない。正しい答えはわからない」。

 カウンセル監督がダグアウトからできることはないのか?一部のファンは、監督が選手を守るためにもっと激しく行動してほしいと望む。だがカウンセルは審判に激しく抗議するタイプではない。鈴木のキャリアで193球のボール球がストライクとされたが、内120球がゾーンの上部または上3分の1の外側で起こった。試合前に審判にこの事実を言っておく価値はないのか?「言うことは言うが、それが判定に影響を与えるかどうかというと、限界がある。しかし選手自身が言うことには価値がある。審判と作り上げていくものだ」。

 鈴木は17日の試合前の時点でカブスで最も高い125のwRC+を記録している。wRC+とは打席あたりの得点創出の多さをパーセンテージで示す指標で、平均的な打者は100。つまりカブスでは最も得点力のある打者だ。一方で三振率はチームで2番目によくない27.2%。33.5%の見逃しストライク率はリーグ全体で7番目に高い。ストライクを見逃しても成功できるタイプの打者はいる。ガーディアンズのスティーブン・クワン、ヤンキースのフアン・ソト、フィリーズのカイル・シュワーバーらだ。

 しかし、シャーマ記者はこう訴える。「球審が鈴木のためにもう少し正確なコールをできれば、彼の成績がどれだけ良くなるのかと考えざるをえない。そのために鈴木はもう少し頻繁に審判に対して自分を主張するのがいいのかもしれない」。鈴木がMLBでトップレベルの打者に飛躍するには球審とのコミュニケーション力が大事というのである。

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