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松坂大輔氏 投手・イチローさん、三塁手・松井さん 左翼から見た幸せな景色

2024年10月01日 05:30

野球

松坂大輔氏 投手・イチローさん、三塁手・松井さん 左翼から見た幸せな景色
高校野球女子選抜との試合前練習でイチロー氏(右)に促され、声を出す松井氏(中央)。左は松坂氏(撮影・木村 揚輔) Photo By スポニチ
 【平成の怪物が行く 松坂大輔の探球】本紙評論家・松坂大輔氏(44)による月1回の連載コラム「松坂大輔の探球」9月編。23日、イチロー氏(50=マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクター)が率いる草野球チーム「KOBE CHIBEN」の一員として高校野球女子選抜戦に3年連続で出場した。元巨人、ヤンキースの松井秀喜氏(50)が初参加。東京ドームには2万8483人のファンが集まった。
 本当に幸せな空間でした。背番号51のイチローさんがマウンドにいて、三塁の守備位置には背番号55の松井さん。自分は2人の大きな背中を左翼から見ながらプレーをしました。これまで想像もしなかった、見たこともないような景色。今年で3度目の出場でしたが、一番幸せな気持ちにさせてもらいました。

 松井さんに会うのは12年ぶりだったと思います。お互いマイナーリーグにいて、最後に対戦したのが12年5月。場所はノースカロライナ州ダーラムでした。自分は右肘手術から復活を目指す途上。松井さんはレイズとマイナー契約を結んでいました。その後、電話でお話をさせていただく機会はありましたが、同じユニホームを着て一緒にグラウンドに立てる日が来るとは思ってもいませんでした。

 打順は3番。4番の松井さんの前を打たせてもらいました。8回2死一、三塁の最後の打席はプレッシャーでしたね。自分自身それまでノーヒットだったのですが、なんとか松井さんにつなぎたい。ファンの方も最後に打席を見たいと思っていたでしょうし、回せば盛り上がると。その結果、自分は右前打を放って松井さんは豪快な3ラン。想像以上の結末で本当に凄かった。試合後、イチローさんに「つないだ僕を褒めてください!」と言いました(笑い)。

 そして高校野球女子選抜の選手の皆さん。彼女たちのプレーを見ていると野球に対する純粋な「熱」を感じます。年々レベルが上がっていることを実感しますし、特に今年は事前に合宿をして、130キロの直球を打ち込んできたそうです。なんとかイチローさんの投げるボールに食らいつこうと、この試合に懸ける熱い思い。初回には1死から4連打で3点を取られました。自分も左翼を守っていて頭上を越される打球があって…。今年のチームはヤバいぞ、と。特にスイングの強さにビックリしましたね。

 昨年の試合の際に「来年は投手で」という話をしました。懸命に準備をしたのですが、8月の上旬くらいに肩をまた痛めてしまい…。ただ、イチローさんにも改めて言われましたし来年、1人でも1イニングでもいいので投げられるような状態をなんとかつくって、もう一度マウンドに上がりたい。そして女子野球の凄さを実際に体感して、皆さんに伝えたいと思います。

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