のび太声優・小原乃梨子さん死去 声優仲間が追悼 悲しみ広がる「小原さんの感性は大きな財産でした」

2024年07月23日 15:41

芸能

のび太声優・小原乃梨子さん死去 声優仲間が追悼 悲しみ広がる「小原さんの感性は大きな財産でした」
小原乃梨子さん(2011年撮影) Photo By スポニチ
 アニメ「ドラえもん」の野比のび太役、「ヤッターマン」ドロンジョ役で知られる声優・小原乃梨子(おはら・のりこ、本名・戸部法子=とべ・のりこ)さんが12日、死去した。88歳。東京都出身。所属する「81プロデュース」が報告した。突然の訃報に、声優界から惜しむ声が上がっている。
 同社は「令和6年7月12日 病気療養中のところ薬石効なく、88歳にて永眠致しました」と報告。「尚、葬送の儀につきましては、ご遺族の意向により親族のみにて執り行われました。ここに生前中の御厚誼を深謝し、謹んでお知らせ申し上げます」とした。

 声優・ナレーターとして活躍し、現在は絵本作家・脚本家と幅広く活動している富岡美羽は、訃報を受け「尊敬する声優先輩の小原乃梨子さんの訃報…偉大な方がまた一人旅立たれました…悲しすぎます…昔ある声優の先輩から声が似てると言われて、勉強の為に小原さんの声に近づけられるようにと猛特訓した事が懐かしい。。小原乃梨子さん、これまで本当にありがとうございました。。心よりご冥福をお祈りいたします…」と感謝を伝えた。

 また、声優・ナレーターの武虎は、訃報を受け「小原さん…収録でご一緒することは叶わなかったけど、レッスンも受けたりして小原さんの感性に触れられたことは大きな財産でした。生き生きとした演技は楽しくてワクワクしました。心からお悔やみをお祈り申し上げます。ありがとうございました。涙。」とSNSを通じて追悼した。

 声優、舞台女優の滝沢ロコは「小原乃梨子さんが旅立たれた どれだけお世話になったことか…」と悼んだ。「新人の頃は、同じスタジオに居られるだけで嬉しかった 先輩方の丁々発止の台詞掛け合いは、本当に面白かった 名作映画もシリーズも色々ご一緒できた頃だ あの頃憧れた方々との思い出は尽きない」と回想した。

 「うる星やつら」のラム役で知られる声優・ナレーターの平野文も自身のXで「小原乃梨子大先輩。『うる星やつら』のおユキさん。透明感ある色っぽいお声。生で聴いているとドキドキしました」と振り返った。続けて「『アンパンマン』の黒バラ女王役を3年前から引き継ぎさせていただきました。仁義を切りたいと申し上げるとそれは大丈夫だと。そういうわけだったのですね…。ああ、悲しい悲しい」と悲痛な胸の内を明かした

 声優でナレーターの水島裕は自身のXを通じ「小原乃梨子さんが旅立たれました。とても気持ちが重いです」と追悼。「ノンコさんとは『オタスケマン』や『オバQ』などのレギュラー番組や、いろんなイベントなどでもご一緒しました。いつも、柔らかい声で“裕君、元気~?”と笑顔で話しかけてくれました。#小原乃梨子さん #寂しい #訃報」と小原さんとの思い出を振り返った。

 小原さんは高校卒業後、草創期のテレビ業界に入り、ドラマなどに出演。結婚後に子育てのために時間がやりくりできることから声優に転じた。1966年「ハリスの旋風」(フジ)、67年「魔法使いサリー」(日本教育テレビ、現テレビ朝日)などに出演。74年に「アルプスの少女ハイジ」(フジ)でハイジの友達で羊飼いのペーター役、75年から始まった「タイムボカン」シリーズでは「ヤッターマン」のドロンジョなどを担当。子分の失敗をとがめるセリフ「スカポンタン」は子どもたちの間でも当時よく使われた。79年に「ドラえもん」(テレビ朝日)でのび太役の声を務め、05年まで26年間担当した。

 洋画の吹き替えではジェーン・フォンダやシャーリー・マクレーンなどを演じ、米国のテレビドラマ「奥さまは魔女」にも出演。テレビCM、ゲームなどでも広く活躍した。

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