島田洋七 「親友」ビートたけしから受けたシャレにならない提案「オレ、最初意味わからんから…」
2024年08月29日 18:14
芸能
洋七が「世界一のコメディやと思う話があんねん」と切り出した話は1987年までさかのぼる。86年12月にたけしが週刊誌報道に対する抗議のため、軍団を引き連れて発行元の講談社を襲撃し、逮捕された「フライデー事件」の直後だった。裁判を待つ身のたけしは当時、沖縄・石垣島に滞在。電話で呼ばれ、洋七も南の島へ飛んだ。
2人で世間話をしながら、浜辺で遊びのゴルフに興じていたところ、急にたけしが真面目な顔で「洋七、相談があるんだけど」と切り出した。「ひょっとしたら(裁判の結果で)刑務所へ行くかもしれん。まあ半年くらいかも分からんし、執行猶予かも分からんけど…」と前置きしたうえで、「オレがホントに刑務所に入ったら、洋七、オレの隣の部屋に入ってこい」
あまりに無茶苦茶な提案に、「オレ、最初意味わからんから、もう一回言うてって」と洋七は当時のやり取りを再現する。「そんなうまいこと入れるわけないないやん、隣に」と真面目に返した洋七に、たけしは「大丈夫。たけちゃんと友達って言ったら入れる」と、いつもの調子で続けたという。
洋七が今でも心に残るのは、その時のたけしの表情だった。「泣きながら、笑っとったな。泣き笑いや」。そう述懐する洋七も、涙を見られるのが嫌で、横を向いて話していた。
たけしが「お前、何か事件を起こしたらいいじゃん、(刑期が)半年くらいの」と具体的な策を授け、洋七が「半年くらいの事件って、どんな事件?」と聞き返すと、「万引きを7、8回くらいやれば…」と相変わらずたけしはテキトーに答えたという。
強がりながらも不安を隠せないたけしと、誰よりも親友の心を理解する洋七の知られざるストーリー。「これ、ものすごい、世界一のコメディやと思う」と洋七は同じ言葉を口にした。