千田 「次はおまえがメダル取れ」震災で亡くした親友との約束果たした銀
2012年08月06日 12:24
五輪
小学校から高校まで同じ学校に通い、親友だった岩手県陸前高田市の小野寺諭さん=当時(25)は、震災で亡くなった。
4年前の北京五輪で千田は11位に終わり、本気でフェンシングをやめようと思った。小野寺さんに相談すると、親友は真顔で言った。「次はおまえがメダルを取れよ」。
震災で親友を亡くした悲しみ、故郷の変わり果てた姿を目の当たりにし、フェンシングを続けることにためらいを感じた時期もあったが、小野寺さんとの約束を果たしたい思いが、ここまで千田を引っ張ってきた。
「4年間ウロウロしたけど、フェンシングを続けてきてよかった。(小野寺さんには)ありがとう、と言いたい」。銀メダルに目を落とし、笑顔になった千田だった。