厚底シューズを履き慣れている駒大6区・伊藤の快走が圧勝につながった

2023年01月04日 05:28

駅伝

厚底シューズを履き慣れている駒大6区・伊藤の快走が圧勝につながった
6区の山下りで快走した駒大・伊藤 Photo By 代表撮影
 【第99回東京箱根間往復大学駅伝 復路 ( 2023年1月3日    神奈川・箱根町~東京・大手町 5区間109・6キロ )】 【金哲彦の目】駒大は当日の区間変更で8区の花尾が外れ、スーパールーキーの佐藤も入らなかったので追う中大にもチャンスがあるかもしれないと思ったが、いきなり6区で1年生の伊藤が快走して早々と勝負がついた。
 広いストライドで下りを走ると、普通はブレーキがかかりやすいが、伊藤は素早い足のさばきで着地時の接地時間を短くし、スピードを落とさず一気に駆け降りた。厚底シューズを履きこなしていたのも効果的だった。厚底は下りだとカーブで足をひねる危険性が高い。しかし、中学生の頃から厚底を履いている今の1年生たちはむしろ上級生よりも履き方がうまい。体幹の強さに加え、厚底が着地の衝撃を緩める効果を発揮し、カーブでも減速を最小限に抑えることができた。6区で後続との差が広がったことで7区以降の選手たちは落ち着いて走ることができ、終わってみれば圧勝につながった。

 一口に3冠と言っても距離の短い出雲と長い箱根とでは全然違う。特に10月の出雲は夏合宿を終えてちょうど走り込みの時期にレースがあるため、スピードに対応できるかどうかが重要になる。当然、3レース全てを同じメンバーで走るのは不可能で、箱根で勝つには補欠も含めて同レベルの選手が20人くらいは必要だ。選手層を厚くするためには高校時代に実績のない選手を一から育てることも大切で、大八木監督と選手が気持ちを一つにして臨んだからこそできた快挙だろう。(駅伝マラソン解説者)

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