ウクライナ初の関取、獅司が念願の白まわしに「うれしい」 派手な書体のサインも公開

2023年06月29日 16:13

相撲

ウクライナ初の関取、獅司が念願の白まわしに「うれしい」 派手な書体のサインも公開
サイン入りの手形を披露する新十両・獅司 Photo By スポニチ
 大相撲名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)で新十両昇進を決めたウクライナ出身の獅司(26=雷部屋)が念願の白まわしにモチベーションを高めている。29日は名古屋市西区の同部屋で調整。右ひざに違和感があり大事を取って申し合い稽古は控えたが、腕立て伏せや脇の甘さを解消するトレーニングなどで汗を流した。ウクライナも夏は30度以上を記録するが日本の湿気のある暑さは苦手という。「夏はあまり得意じゃない」。日本の夏を乗り切るためにはスタミナをつけることが大事。多彩な名古屋メシのなかでは「うなぎが大好き」と目を細める。
 26日の番付発表後は十両以上の関取のみに着用が許される白の稽古まわしを締めている。憧れだった“関取の象徴”を手にし「うれしい。もっと頑張らないといけない」とモチベーションを高めている。関取になると生活を含め大きく変化する。化粧まわしは春場所の宿舎がある大阪・泉佐野市と入間川部屋の後援会関係者からの2本が決定。泉佐野市のものは師匠(元小結・垣添)のリクエストで「鬼心」という言葉があしらわれているという。土俵では鬼のような気持ちで勝負に臨んでほしいという願いが込められている。また本場所で使用する締め込みは先代師匠(元関脇・栃司)から贈られた。色は濃紺で「ありがたいです」と入門時の師匠にも感謝の思いを口にした。

 十両以上になるとファンサービスなどでのサインも許される。しこ名の「獅」は画数も多く難解だが、付け人の三段目・西太司が発案したものをアレンジして派手な書体に作り上げた。「600回ぐらい書いた。大丈夫」とこの日も稽古後に見学に訪れたファンにサイン入りの色紙をプレゼントするなどフレンドリーな1面ものぞかせた。

 師匠の雷親方(元小結・垣添)は「今度は15日間相撲がある。いろいろ初めてのことばかりで大変だが、しっかり準備をして場所に臨んでほしい」と期待を寄せる。今後は出稽古も予定されており、場所に向け調整のピッチを上げていく。明るい性格に加え、1メートル92、174キロの巨体を生かした重厚な取り口はエストニア出身で大関にまで上りつめた把瑠都をほうふつさせる。新たな舞台へ、ウクライナの希望は「勝ち越し目指したい」と目を輝かせている。

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