【東日本実業団相撲選手権】日大職員・中島望が個人戦無差別級V 大学生との稽古で力つけ「自信に」

2023年07月03日 09:12

相撲

【東日本実業団相撲選手権】日大職員・中島望が個人戦無差別級V 大学生との稽古で力つけ「自信に」
個人戦無差別級(左から)優勝・中島望、2位・古川晴貴、3位・藤澤詩音、内山翔太(撮影・前川 晋作) Photo By スポニチ
 第61回東日本実業団相撲選手権大会が2日、埼玉県上尾市の県立武道館で行われ、個人戦無差別級は元学生横綱の中島望(27=日大職員)が初優勝を果たした。
 1メートル92の長身を生かした安定感のある左四つの攻めで順調に勝ち進んだ。決勝の相手は、4年前の優勝者で日大相撲部の同期でもある古川晴貴(27=日本通運)。得意の左四つから一気に寄り倒したかに見えたが異議申し立てがついて同体取り直しになり、今度は左上手を取って上から押さえつけるような出し投げで勝負を決めた。互いに手の内を知り尽くした相手だけに「やりづらかった」としながらも「自分の型になったら勝てる自信がある」と強さを見せた。

 中島は鳥取城北高3年時に、同学年の水田健斗(現十両・貴健斗)、木崎伸之助(元十両・木崎海)、谷本将也(現・鳥取城北高教諭)らとともに国体など4大会で団体優勝。日大に進学し、4年時に全国学生選手権個人戦で優勝して学生横綱に輝いた。幕下15枚目格付け出し資格を得たが卒業後は職員として日大に残り、現在は競技部(運動部)に関係の事務職に従事しながらコーチとして後輩たちを指導している。

 大学生が出場する全国大会は、今年既に行われた5大会全てで日大の選手が個人優勝を果たしている。「学生が強いので、稽古の環境としては十分」。週2日以上、草野直哉(4年)や川渕一意(4年)ら大学トップレベルの選手たちと稽古に励んでおり「(申し合いで)なかなか勝つのは厳しいけど、勝てばその分自信になる」と力をつけてきた。今後の目標は9月の全日本実業団、そして12月の全日本選手権で優勝すること。社会人になって初めての個人タイトルを獲得した27歳は「もっともっと稽古しようかな」とさらなる活躍へ意欲を見せた。

 ▽軽量級(90キロ未満)準決勝
石川竜司(凸版印刷) 下手ひねり 荒井智成(警視庁)
廣瀬達貴(豊田自動織機) 上手投げ 大谷周也(文京クラブ)

 ▽決勝
廣瀬達貴 押し出し 石川竜司

 ▽重量級(110キロ未満)準決勝
伊東良(日体大職員) 寄り切り 二宮瑠威(トヨタ自動車)
古田賢悟(日体大職員) 押し出し 松浦智哉(警視庁)

 ▽決勝
古田賢悟 押し出し 伊東良

 ▽無差別級 準々決勝
藤澤詩音(アイシン) 送り出し オドフー(日本通運)
中島望(日大職員) 寄り切り 中嶋亮介(アイシン)
内山翔太(日本通運) 寄り切り 木崎雄也(日大職員)
古川晴貴(日本通運) 寄り切り 五十嵐敦(盛岡市役所)

 ▽準決勝
中島望 寄り倒し 藤澤詩音
古川晴貴 送り出し 内山翔太

 ▽決勝
中島望 上手出し投げ 古川晴貴

 ◇中島 望(なかしま・のぞみ)1995年(平7)12月5日生まれ、鳥取県東伯郡琴浦町出身の27歳。小5から相撲を始め、東伯中3年時に全中16強。鳥取城北高2年時に全国高校選抜大会優勝。日大4年時に東日本体重別135キロ以上級優勝、全国体重別135キロ以上級優勝、全国学生選手権優勝。卒業後は日大職員に。昨年の全日本実業団選手権8強、全日本選手権16強。1メートル92、145キロ。

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