【二重あご解消】“ガムを噛むこと”でフェイスラインが引き上がる可能性

2023年07月19日 12:00

【二重あご解消】“ガムを噛むこと”でフェイスラインが引き上がる可能性
株式会社ロッテは、ガム咀嚼とフェイスラインに関する研究を実施し、「ガムを噛むことによる咀嚼筋などへの作用がフェイスラインの引き締めに影響すること」を確認しました。 歯科衛生士でありフェイスニング公認講師の石野由美子先生は […]

株式会社ロッテは、ガム咀嚼とフェイスラインに関する研究を実施し、「ガムを噛むことによる咀嚼筋などへの作用がフェイスラインの引き締めに影響すること」を確認しました。

歯科衛生士でありフェイスニング公認講師の石野由美子先生は、「噛むことは、顔周りの美容につながります。頬のたるみや口元のリフトアップ、あごの下や首周りの筋肉も引き上げられるため、デコルテからフェイスライン部分も引き締められ、小顔対策につながります」とコメントしています。

朗報!  ガムを嚙むことで顔瘦せに繋がるかも

ロッテが実施した研究では、21-49歳代の女性56名を対象に、ガムを噛むことによるフェイスラインへの影響を評価しました。

研究では、8週間にわたり1日3回、毎食前に1回2粒×10分間のガム咀嚼を行うガム咀嚼群と、ガムを摂取しない無摂取群に分けて実験が行われました。

研究の結果、8週間のガム咀嚼トレーニング(ガムトレ)を行ったガム咀嚼群では、無摂取群と比較して、左右のフェイスライン角度が有意に増加しました。

また、顎下皮膚弾力性における振幅最大値も有意に低下する結果が見られました。これは、ガム咀嚼によって咀嚼筋などへの作用がフェイスラインの引き締めや顎下のたるみに影響を及ぼす可能性を示唆しています。

アンケート結果からも、ガム咀嚼群の参加者は試験前と比較して、顔のラインや肌状態の改善を感じている割合が有意に多かったと報告されています。

これにより、ガムは忙しい女性にとって、ながらでできるたるみ対策として有用である可能性が示唆されています。

ガムを嚙むとエラが張るのでは?

一方で、一定数の生活者はガムを噛むことによってエラが張ると思い込んでいることがわかりました。

この研究結果を知った上で、「ガムを噛むことでエラが張る」と思っている人もいますが、石野先生によれば、普通にガムを噛んでいる限りエラが張ることはないとしています。

ガムを噛むことで期待できるメリット

ガムを噛むことには、複数のメリットがあると石野先生は語ります。

ガムを効果的に噛むことで期待できる美容メリット

  • フェイスラインの改善
  • 顔の筋肉の血流増加で肌のハリやシワ改善
  • すっきりとした鎖骨ライン
  • 自然な笑顔、豊かな表情作り

ガムを噛むことにより、口周りの筋肉を動かすことができ、フェイスラインの改善だけでなく、口周りの筋肉の衰えを改善する効果もあります。鼻の下や頬の筋肉のストレッチにより血流が増加し、肌のハリやほうれい線の改善にも期待が持てます。

また、表情筋がやわらかくなり、自然で明るい笑顔を作ることができるとされています。ガムを噛むことで唾液を飲み込むことも重要で、これは首周りの筋肉の運動になり、鎖骨ラインにも良い影響があると考えられています。

ガムを嚙むことで健康、心にも良い影響が!

ガムを噛むことには、美容メリットだけでなく、さまざまな効果があります。ロッテが実施した研究では、食後のガム咀嚼がエネルギー消費量を増加させることがわかっています。

また、ガムを噛みながらウォーキングすると、ウォーキング中の消費カロリーが高まることも確認されています。さらに、頭皮血流や自律神経のバランス、唾液中の免疫物質にも影響を与えるとされています。

ガムを噛む人の主な理由は、口臭ケアやエチケットのため、眠気覚まし、気分転換、口が寂しいからなどが挙げられます。石野先生によれば、美容や健康、心にも一石三鳥のメリットをもたらしてくれるガムを日常的に取り入れることをおすすめしています。

次ページでは、ガムの嚙み方や量をお伝えしています。

効果的なガムの嚙み方「ガムトレ」

効果的な「ガムトレ」のポイントとしては、口を閉じてもぐもぐと噛む、奥歯で左右交互に噛む、少し多めの量のガムを噛むことがおすすめされています。

1.口を閉じてもぐもぐと噛む
 →口周りの筋肉の運動になります
2.奥歯で左右交互に噛む
 →奥歯で噛むことで筋肉が大きく動きます
3.少し多めの量のガムを噛む
 →板ガム1枚or粒ガム2粒以上がおすすめ

ロッテ噛むこと研究部 コメント

ガム咀嚼は口周りの筋肉や表情筋に作用することが報告されており、継続したガムトレーニングがフェイスラインにも影響するのではと考え、今回の研究を行いました。

今回の研究結果から、8週間のガムトレーニングにより左右のフェイスライン角度が増加し、顎下の皮膚のたるみ等に影響することで、フェイスラインが引き締められたことが示唆されました。

他にも、ガムを食後に噛むことでカロリー消費が4時間にわたって高まったり、ウォーキング中に噛むことで歩行速度が速くなり消費カロリーが高まるといった結果も報告されています。美容以外でも、継続的にガムを噛むことが、自律神経のバランスを改善し気分が改善されることで、唾液中の免疫物質の濃度が増加する研究結果も得られています。

ガムを噛むことで頭皮血流が増加するという結果や、習慣的にガム咀嚼時間が多い方が頭頂部の毛髪径が太いという結果も得られているため、今後はガムを継続的に噛むことによる毛髪の質や発毛への影響をより詳細に研究を進めていく予定です。

ガムは何かをしながら噛むことができますので、忙しい毎日を送る方々にも取り入れやすいトレーニングだと思います。美容や健康、心にもメリットをもたらしてくれるガムはまさに一石三鳥。ぜひ日常の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

専門家プロフィール

石野由美子(いしの ゆみこ)


歯科衛生士。日本咀嚼学会認定健康咀嚼指導士。日本口腔筋機能療法(MFT)学会副会長。日本成人矯正歯科学会理事。フェイスニング公認講師。二子玉川ガーデン矯正歯科勤務。昭和大学歯科病院口腔機能リハビリテーション科に非常勤勤務し、口腔機能障害に対する口腔リハビリテーションを専門に行う。著書に『愛され笑顔をつくる口元エクササイズ「若返り! モデルスマイル塾」』(小学館)。

研究結果概要

【掲載紙】
アンチ・エイジング医学ー日本抗加齢医学会(2023年19巻3号、49-53)
ガム咀嚼によるフェイスラインへの影響 ―オープンランダム化並行群間比較試験―
著者:松井 美咲、菅野 範、大澤 謙二、岡林 一登(所属:株式会社ロッテ 中央研究所)

【研究背景・目的】
近年、小顔にあこがれる女性は多く、小顔に見せるための努力や工夫をしたり、美容医療の利用率も増加しています1,2)。小顔阻害要因の一つであるたるみは、加齢とともに起こりやすいと言われており、見た目の印象を大きく左右します3-5)。顔には様々な筋肉が存在し、表情筋と呼ばれている表情を作るために必要な筋肉や、咀嚼に必要な咀嚼筋などがあります6,7)。これらの筋肉をマッサージやフェイシャルエクササイズなどにより鍛えることによるたるみ改善を目指した美容器具やメソッドも多々存在します8-10)。咀嚼によるトレーニングは直接肌に触れることなく簡便に咀嚼筋を動かし、連動して舌筋や表情筋など多くの筋肉へ作用することが報告されています11-13)。
本研究では8週間ガムを継続して咀嚼するトレーニングを行うことによるフェイスラインへの影響を、オープンランダム化並行群間比較試験により評価することを目的としました。

【研究方法】
対象:健康な21-49歳代女性56名
方法:8週間にわたり、1回2粒×10分間のガム咀嚼を毎食前に1日3回するガム咀嚼群と無摂取群に分け、フェイスライン角度(左右)、皮膚弾力性(右頬、顎下)、体重・BMI・体脂肪の測定やアンケートを介入前後で実施いたしました。

【結果・考察】
ガム咀嚼によるフェイスラインへの影響を検討した結果、8週間のガム咀嚼トレーニングにより無摂取群と比較して、左右のフェイスライン角度が有意に増加し、顎下皮膚弾力性における振幅最大値の有意な低下が認められました。また、アンケート結果から、試験前と比較し、顔のラインや肌状態の改善を感じている割合がガム咀嚼群で有意に多い結果も得られています。よって、ガム咀嚼による咀嚼筋などへの作用がフェイスラインの引き締めや顎下の皮膚のたるみに影響を及ぼした可能性が示唆されました。

参考文献
1)ユニ・チャーム株式会社 (「小顔」に関する意識調査) : https://www.atpress.ne.jp/news/82479
2)株式会社リクルートライフスタイル(美容医療の利用に関する実態調査):https://www.recruit.co.jp/newsroom/recruitlifestyle/uploads/2020/12/RecruitLifestyle_HBA_20201203_001.pdf
3)B Tidderman, DM Burt, D Perrett. Prototyping and Transforming Facial Textures for Perception Research. IEEE Comput. Graphics Apple. 2001 ; 21 : 42-50.
4)長崎芙美, 村上泉子. 見た目年齢判断に影響する要因-30代と40代女性の素顔での検討-. 日本化粧品技術者会誌. 2016 ; 50 : 17-24.
5)大慈弥裕之. 容貌老化のメカニズム. 日本抗加齢医学会. 2014 ; 10 : 877-884.
6)T V Arx, MJ Nakashima, S Lozanoff. The Face - A Musculoskeletal Perspective. A literature review. Swiss Dent J. 2018 ; 128 : 678-688.
7)AJ McComas. Oro-facial muscles: internal structure, function and ageing. Gerodontology. 1998 ; 15 : 3-14.
8)H Nishimura, I Okuda, N Kunizawa, et al. Analysis of morphological changes after facial massage by a novel approach using three-dimensional computed tomography. Skin Res Technol. 2017 ; 23 : 369-375.
9)西銘亮, 唐井直子, 榊原桜. 表情筋ローラーの及ぼす効果. 名古屋文化短期大学研究紀要. 2018 ; 13-19.
10)金子剛, 宮田晃史, 児玉朗. 化粧品美容液とフェイシャルマッサージを併用した際の,顔のたるみとほうれい線に対する効果. 診療と新薬. 2019 ; 56 : 763-768.
11)増田裕次. 口から食べるということと脳 1.咀嚼運動のメカニズム. 日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学. 2016 ; 36 : 231-234.
12)SW Herring, AF Grimm, BR Grimm. Functional heterogeneity in a multipinnate muscle. Am J Anat 1979 ; 154 : 563-576
13)服部佳功.三次元咬合力に基づく咬筋の機能的分化に関する研究.東北大歯誌 1991;10:1-11.

(※)投稿論文 ガム咀嚼によるフェイスラインへの影響-オープンランダム化並行群間比較試験-,アンチエイジング医学一日本抗加齡医学会誌、V01.19N03 052-053(250-251)

<Edit:編集部>

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