女子高飛び込み・荒井祭里 パリ五輪代表事実上内定 日本水泳陣第1号

2023年07月19日 05:30

飛び込み

女子高飛び込み・荒井祭里 パリ五輪代表事実上内定 日本水泳陣第1号
<世界水泳 第5日 女子高飛び込み 準決勝>パリ五輪に内定し馬淵崇英コーチ(上)に褒められる荒井祭里(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 【水泳・世界選手権第5日 ( 2023年7月18日    福岡 )】 水泳の世界選手権、第5日が18日、行われた。女子高飛び込み準決勝で、荒井祭里(22=JSS宝塚)は313・95の7位で上位12人による19日の決勝に進出した。日本水連の定める条件をクリアし、24年パリ五輪の出場権獲得を確実にした。決勝で1本目のダイブをした時点で、日本水泳陣の第1号の内定となる。五輪6度の出場を誇る寺内健(42=ミキハウス)は少女時代から知るチームメートの五輪切符獲得を称賛。故障もあり今大会の出場権を逃す中、祝福の声を寄せた。
 1本目から入水が安定せず、荒井は3本目を終えて決勝ラインぎりぎりの12位。4本目終了時で11位と敗退と隣り合わせの戦いが続いた。重圧のかかる最終5本目。5253B(後ろ宙返り2回半1回半ひねりエビ型)で順位を上げて決勝切符を守った。昨年12月に右足すねを疲労骨折し、3月に本格練習を再開。今季は出遅れながらパリ五輪代表に事実上内定し「うれしい。東京五輪はやり切った感がなかったので、次こそが本当の五輪になる」と涙した。

 今大会は板橋とのペアでシンクロ高飛び込みにも出場。シンクロ種目は表彰台が五輪切符の条件だが、3位で迎えた最終5本目を失敗して5位に終わった。この日まで中1日。馬淵コーチはシンクロの結果には一切触れず、体を休めることに専念させた。荒井は会場を離れた板橋から「内定を決めてね」と連絡を受けて奮起。「個人では絶対にパリを決める」と誓っていた。

 演技の難易度を追わず、入水精度を追求するスタイルが特徴だ。世界選手権は初出場した19年大会が9位で、前回22年大会は6位。東京五輪は予選敗退したが、21年W杯では銀を手にしている。代名詞のノースプラッシュを連発すれば、世界で戦えることは証明済み。パリ五輪の試金石になる決勝へ「5本とも(いい演技を)そろえて観客を魅了したい」と力を込めた。

 ◇荒井 祭里(あらい・まつり)2001年(平13)1月18日生まれ、兵庫県出身の22歳。小学1年から競技を始め、兵庫・甲子園学院高時代に全国総体3連覇。世界選手権は19年大会から3大会連続出場。21年の東京五輪は高飛び込み予選22位で敗退、シンクロ高飛び込みは板橋美波とのペアで6位。名前には「祭りのように周囲に人が集まる存在になってほしい」との願いが込められる。1メートル50、44キロ。

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