西十両筆頭の熱海富士が“鬼門”突破で勝ち越し「ようやく気持ちが軽く」5場所ぶり再入幕へ大前進

2023年07月19日 20:55

相撲

西十両筆頭の熱海富士が“鬼門”突破で勝ち越し「ようやく気持ちが軽く」5場所ぶり再入幕へ大前進
<名古屋場所 11日目>白鷹山(左)を寄り切りで破る熱海富士(撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 【大相撲名古屋場所11日目 ( 2023年7月19日    愛知・ドルフィンズアリーナ )】 十両・熱海富士(20=伊勢ケ浜部屋)が白鷹山(28=高田川部屋)を下して8勝目を挙げ、3場所連続の勝ち越しを決めた。
 立ち合い頭で当たり合ってから白鷹山の突っ張りに押し返して応戦し、最後は右で抱えて左で前ミツを引いて寄り切り。一気に前に出る会心の相撲だった。

 十両で勝ち越した過去5場所は、全て7勝目を挙げた翌日に敗れていた。勝ち越し王手から連敗を喫することも多く、前日には「いつもここでダメなので、ダメでもいつも通り」と話していた。その“鬼門”を6度目で見事に突破。「初めてです。ようやくジンクスを壊せてうれしい」と満面の笑みを見せた。他にも、新十両から6場所連続で2日目は黒星といったジンクスもあったが、今年の春場所からそれも打破。「いろいろあったけど(ジンクスが)なくなって、ようやく気持ちが軽くなりました」と安どした。

 この日、付け人の序二段・蒼富士(20)も勝って勝ち越しを決めた。「合わせてくれたのでうれしい。いろいろやってくれて大変だと思うけど、(自身の取組時に)集中できるので」。付け人業務を毎日こなす弟弟子に感謝を示した。

 西十両筆頭で勝ち越しを決め、5場所ぶりの幕内復帰へ大きく前進。東ではなく西の筆頭であることと、十両からの昇進に極端に厳しい最近の番付編成を踏まえた上で、場所前には「9番ぐらいは勝っておかないと」と話していた。この日も慢心はせず「あと4番長いので気楽に頑張ります」と気を引き締めた。

 所要12場所で高卒史上最速新入幕を果たした昨年の九州場所は4勝11敗。大きく跳ね返されたが、そこからもう一度実力をつけて番付を戻してきた。準ご当所の静岡県出身ということもあり、会場には応援ボードを掲げるファンも連日見られる。2敗で首位の友風を1差で追い、残り4日で自身初の十両優勝も目指していく。

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