豊昇龍 立浪親方の誕生日に贈った大関1勝 「しっかり体を動かしていけた」

2023年09月11日 04:55

相撲

豊昇龍 立浪親方の誕生日に贈った大関1勝 「しっかり体を動かしていけた」
阿炎(右)をとったりで破る豊昇龍(撮影・郡司 修) Photo By スポニチ
 【大相撲秋場所初日 ( 2023年9月10日    両国国技館 )】 新大関・豊昇龍(24=立浪部屋)が平幕・阿炎(29=錣山部屋)をとったりで下して初日を白星で飾った。霧島(27=陸奥部屋)は白星発進としたが、貴景勝(27=常盤山部屋)は取り直しの末に黒星。カド番大関2人は明暗が分かれた。新関脇・琴ノ若(25=佐渡ケ嶽部屋)は正代を寄り切って快勝発進した。
 土俵際の逆転にも、豊昇龍らしさが表れていた。長い腕を生かした阿炎の喉輪に後退しながらも、左へ回り込んでとったりで逆転。やや危ない相撲にも見えたが「(相手は)はたきがあるので、見ながら取ろうと思った。しっかり体を動かしていけた」と余裕もあった様子。型を持たない取り口ならではの相手に合わせた対応力と、持ち前の足腰の強さも発揮した。

 番付を一つ上げ、取組に臨む心境も少し変化。番付発表時の会見では「絶対に勝たないといけない。これからが大変」と話していた。今場所は横綱・照ノ富士(31=伊勢ケ浜部屋)が休場しているため、大関が出場最高位の番付。「正直ちょっと緊張した」と漏らした本音に、負けられない地位の重圧と自覚もにじんだ。

 この日は、師匠の立浪親方(元小結・旭豊)の55歳の誕生日。入門から5年半で大関まで育て上げてくれた師匠へ「白星をプレゼントしたいと思った」と感謝を込めて土俵に上がった。「帰ったら良い報告ができると思います」。自身の記念すべき大関初勝利と重なり、二重の喜びとなった。

 次に目指すのは、叔父の朝青龍がたどり着いた角界の頂点。大関昇進後は常々「まだ一つ上に番付がある」と横綱を見据えてきた。この日は館内に飾られた優勝額を見て「これで終わるわけではない」と改めて決意。夢を一つかなえた新大関は、新たな夢へのスタートを切った。

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