貴景勝 自力V復活 13日目にトップ熱海富士戦 勝って並ぶ!

2023年09月22日 04:45

相撲

貴景勝 自力V復活 13日目にトップ熱海富士戦 勝って並ぶ!
琴ノ若(左)を攻める貴景勝(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【大相撲秋場所12日目 ( 2023年9月21日    両国国技館 )】 大関の貴景勝が関脇・琴ノ若を押し出して3敗を守った。直前の取組で1敗の熱海富士が関脇・大栄翔に引き落としで敗れたため1差に迫った。13日目に直接対決が決まり、自力優勝が復活した。2敗の熱海富士、3敗の貴景勝と高安に続く4敗は大栄翔ら7人の混戦となった。
 荒い息を繰り返した以外、手応えも歓喜も胸の内に封印した。連敗中だった埼玉栄高の後輩、琴ノ若を圧倒した貴景勝は静かな表情で勝ち名乗りを受けた。

 「相撲は対人競技で場面場面でやることは変わる。気持ちだけしっかりつくることを考えた。(内容は)そちらで判断してください」

 立ち合いで踏み込んだ。右へ回り込まれたが、終始正面に相手を置き続け、大きな胸をターゲットに突きを繰り返した。最後まで、まわしに触れさせない完勝だった。

 直前の取組で、2差で追っていた熱海富士が敗れた。その一番を控えで見守ったが「今日は今日でしっかり集中してやるだけ」と落ち着いていた。

 前日の若元春戦は苦しみながら勝ち越した。7度目のカド番場所で、11日目での脱出は自己最速タイ。しかし取組後は左手首を気遣うしぐさを見せ、この日朝、稽古場に下りなかった。師匠の常盤山親方(元小結・隆三杉)は「左手を痛がっていたから」と心配していたが、苦手の琴ノ若を相手に不安を払拭した。

 昇進後間もない霧島、豊昇龍の両大関と違い、19年夏場所での昇進後4年半が過ぎた。照ノ富士が休場がちな今、番付社会の屋台骨を背負う。「しっかり切り替えて、明日の相撲。一番いい形でやることが結果と責任につながる」。13日目の直接対決で熱海富士を下せば3敗で並ぶ。結果より過程を追求する最古参大関はまた、最善の状態で土俵に立つ準備を心掛ける。 

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