【ラグビーW杯】日本代表 チームソングの系譜 過去にはあの国民的アニメの主題歌も

2023年09月22日 15:58

ラグビー

【ラグビーW杯】日本代表 チームソングの系譜 過去にはあの国民的アニメの主題歌も
初戦でチリに快勝した日本代表(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 【ラグビーW杯フランス大会1次リーグD組   日本―サモア ( 2023年9月28日    トゥールーズ )】 大会の真っ只中にいる日本代表のチームソングが話題を集めている。初戦のチリ戦に快勝後、ロッカールームで歌われたのは、21年秋の欧州遠征時につくられたもの。プロップのヴァル・アサエリ愛(埼玉)、WTBレメキ・ロマノラヴァ(東葛)らトンガにルーツを持つ選手がつくったものをベースに、W杯用にアレンジが加えられている。
 21日、トゥールーズで会見に臨んだWTBシオサイア・フィフィタ(トヨタ)も、最初の制作に関わった1人。曲の元になったのはミュージカル「ライオンキング」の作中に歌われている曲で、「みんなで考えた」と明かした。

 日本代表とチームソングの関係は、15年W杯にさかのぼる。初戦で当時世界ランキング3位の南アフリカを破るなど、歴史的な3勝を挙げた大会。8強入りを逃したものの、最終戦となった米国戦に勝つと、グラウンド上で披露されたのがボブ・マーリーの名曲「バファロー・ソルジャー」を元にしたチームソングだった。

 作詞したのは15、19年W杯代表のツイ・ヘンドリック。歌詞には当時のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチが課した厳しい練習への揶揄とも取れる言葉が並んだが、思いを共有し、チームの一体感をつくる上で、欠かせない一曲となった。

 そしてその存在を一躍有名にしたのが、19年W杯の前につくられた「ビクトリーロード」だ。原曲は1971年に発表されたジョン・デンバーの名曲「カントリーロード」。日本ではジブリ映画「耳をすませば」の主題曲として使用されたため、日本人の耳にもなじんでいる。W杯に向けて合宿が始まった同年2月、最終的に落選することになるプロップ山本幸輝、三上正貴を中心につくられたその歌詞は、大会中にはファンの間でも歌われるほどの市民権を得て、史上初の8強入りへの原動力にもなった。

 新たな4年間のスタートの年だった2020年は、新型コロナウイルスの影響で代表活動は全て中止。21年、再び活動がスタートすると、新たなチームソングをつくる機運が高まった。そうしてできたのが、「ライオンキング」をベースにした現在の曲だ。

 実は昨年も新たなチームソングがつくられ、チーム内で歌われた。ベースとなったのは国民的アニメ「それいけ!アンパンマン」の主題歌。サビにあたる「あ、あ、アンパンマン」の部分を「レッツゴー、ブレイブ・ブロッサム」に置き換える作詞の中心となったのは、今大会でもメンバー入りしたプロップ垣永真之介。なじみのあるメロディやアンパンマンの持つ世界観はチームソングとしてぴったりだったが、残念ながら外国出身選手はあまりなじめず、W杯用のチームソングを制作する過程でも、俎上に載らなかったようだ。

 ディラン・ライリーが音頭を取って歌い出す、現在のチームソング。特定のタイトルはないようだが、歌詞にはジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ体制で2度目のW杯に臨んでいる日本代表を象徴するワードがちりばめられている。1次リーグは残り2試合。2度、凱歌を揚げた先に、2大会連続の決勝トーナメント進出が待っている。

 ▽ラグビー日本代表チームソング歌詞(JAPAN RUGBY TV「Go With The Brave」から)
 As glocal come together
 We are brave blossom
 Hoka ki mu’a
 Mitara make
 Samurai sumo ninja let’s go
 Katsumoto (go Japan go) ×2
 Katsumoto A-H
 Let’s go brave blossom let’s go

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