バレー日本男子 7日に五輪決める 西田が最多16得点でセルビアにストレート勝ち

2023年10月07日 04:41

バレーボール

バレー日本男子 7日に五輪決める 西田が最多16得点でセルビアにストレート勝ち
<日本・セルビア>第2セット、得点が決まり喜ぶ西田(右)と石川(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【バレーボール パリ五輪予選・第5日   日本3-0セルビア ( 2023年10月6日    東京・国立代々木競技場 )】 08年北京大会以来となる予選での五輪切符獲得を目指す日本はセルビアに3―0で快勝した。左のエース西田有志(23=パナソニック)がチーム最多16得点を挙げる大活躍で3試合連続ストレート勝ちをけん引。4勝1敗で“五輪出場圏内”となる2位に浮上し、7日にも五輪切符が手に入る。龍神NIPPONはパリ行きに王手をかけた一戦で同じく1敗の強豪スロベニアと対戦する。
 苦しい場面で西田が踏ん張った。第3セットも終盤、15―17から追い上げるプッシュ。17―19からも1点差に詰め寄るバックアタック。闘志あふれるプレーで会場を盛り上げると、一気に逆転への流れができた。

 スパイク決定率は驚異の61・9%。サービスエース2本を含むチーム最多16得点を叩き出し、ストレート勝ちを呼び込んだ背番号1は「僕たちは必死でやっている。1個のボールに対してやっていくスポーツなので僕はシンプルな感情でやっている」と胸を張った。

 昨年は原因不明の体調不良に見舞われ長期離脱。今年もコンディションが戻らずネーションズリーグも腰痛で本来の力を出せなかった。宮浦の台頭で出場機会は減った。8月のアジア選手権でも調子は上がらなかった。準決勝後にブラン監督と話し合い「決勝だけだから楽しめばいい」の助言で吹っ切れた。「本能のままにやるのが自分のスタイルだ」と言う。決勝は最多15得点と爆発した。

 「本能のまま」が身上だが、今大会は事前に対戦相手のデータに全て目を通す。2、3時間かかるが、睡眠時間を削ってでも優先させてきた。「バレーが終われば寝られるから」と笑った。

 トルコ戦はバックアタックの精度が低かった。ブラン監督とセッター関田とビデオを見て修正。この試合では豪快なバックアタックがさく裂した。

 試合中に左足首をひねった。Vリーグで痛めた古傷で「普通ならやめるくらい痛かった」。それでも「逃げては駄目だ」と耐え抜いた。同い年の盟友、プロ野球ヤクルトの村上宗隆も応援に駆けつけた。「来てくれてうれしい。楽しんでもらえれば」と喜んだ。

 7日にもパリ五輪切符が手に入る。左のエースは「明日はもっとボルテージが上がるように全力を尽くす」と力を込めた。

 ≪石川さらに上昇14点≫石川主将が、五輪切符へまたギアを上げた。第1セットからブロック2本を含むチーム最多7点で突破口を開き、第2セットではサービスエースもマーク。高橋藍と並んでチーム2位の14得点を稼いだ大黒柱は、次戦に向けて「点数やセットは気にせず、絶対勝って次につなげたい」と決意を込めた。

 ≪高橋藍で勝ち越し≫若きエース高橋藍が、また勝負どころで決めた。第3セット17―19から西田、宮浦の得点で同点とした直後、自身の鋭く落ちるサービスエースで勝ち越し。終盤もスパイクで効果的に得点しストレート勝ちに貢献した。14点を稼いだ22歳は「凄く良い形でできた」と振り返った。残り2戦へ「ここを乗り越えないとパリでのメダルはない。ここでいかに強さを見せられるか」と気合を入れ直していた。

 ▽日本の7日五輪出場権獲得条件 日本が3―0で勝ち、5勝目を挙げて勝ち点15とすることが最低条件。セルビアが米国戦で敗れれば3勝止まり。勝って4勝目として最終日に勝利数で並ぶ可能性を残しても、フルセットなら勝ち点で、3―1勝利でもセット率で日本に追いつけない。一方、スロベニアは最終日に5勝目を挙げ勝ち点15として日本と並ぶ可能性は残すが、セット率で日本に及ばないため、日本の2位以上が決まる。

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