織田信成、前代未聞のミスで全日本出られず 大逆転の西日本Vで切符のはずが…復帰手続き不備が今夏判明

2023年10月28日 17:09

フィギュアスケート

織田信成、前代未聞のミスで全日本出られず 大逆転の西日本Vで切符のはずが…復帰手続き不備が今夏判明
西日本選手権でフリーの演技に臨む織田 Photo By スポニチ
 日本スケート連盟は28日、昨季に現役復帰した10年バンクーバー五輪7位入賞の織田信成(36=大阪スケート倶楽部)が、復帰手続きに不備があったため、12月の全日本選手権に出場しないことを発表した。
 この日、織田は西日本選手権の男子フリーで155・45点をマーク。合計216・75点とし、SP7位から大逆転優勝を果たした。西日本選手権の男子上位6人が全日本に出場できるが、織田は国内最高峰のリンクに立つことはできない。

 織田は13年12月の全日本選手権で現役引退を表明。トップアスリートは日本アンチ・ドーピング規程に基づく「登録検査対象者リスト」(RTP)に含まれ、織田もRTPアスリートだった。RTPアスリートが引退後に競技へ復帰する際は、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)に指定されている国内競技大会(国内最高レベルの競技大会、全日本選手権や国体)に出場する6カ月前までにJADAに「復帰届」を提出し、競技外検査を受ける義務を負っている。この旨はJADAに提出する「引退届」にも明記されている。

 だが、今夏に織田が「復帰届」を提出していないことが判明。JADAが織田の復帰意向を確認したのは今年7月18日で、復帰可能日は24年1月19日となった。

 JADAが指定している大会は、フィギュアスケートでは全日本選手権や特別国体(冬季大会)。織田は「復帰届」未提出のまま今年1月の八戸国体に出場していたため、現在はペナルティーなど規定に沿った手続きが進められている。過去に同じような事例があったかを問われたJADA関係者は「ないと思っております」とした。

 今季で復帰2シーズン目となった織田は、昨季以上にハードなトレーニングを消化。引退前に跳んでいた4回転トーループも取り戻し「自分のスケーターとしての矜持、誇りを取り戻したい」と話していた。その大きなモチベーションとなっていたのが13年を最後に遠ざかる全日本への出場だったが、思わぬ形で道が閉ざされた。

 ◇織田 信成(おだ・のぶなり)1987年(昭62)3月25日生まれ、大阪府高槻市出身の36歳。7歳で競技を始め、06年に四大陸選手権優勝、08年に全日本選手権優勝。10年バンクーバー五輪7位入賞。13年の全日本選手権後に引退を表明し、昨年11月に現役復帰。1メートル64。

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