【織田信成と一問一答】来年の全日本は?に笑い「まさかその質問をされるとは…」

2023年10月28日 19:09

フィギュアスケート

【織田信成と一問一答】来年の全日本は?に笑い「まさかその質問をされるとは…」
表彰式後、ガラス越しのファンの前でポーズを決める織田 Photo By スポニチ
 日本スケート連盟は28日、昨季に現役復帰した10年バンクーバー五輪7位入賞の織田信成(36=大阪スケート倶楽部)が、復帰手続きに不備があったため、12月の全日本選手権に出場しないことを発表した。
 この日、織田は西日本選手権の男子フリーで155・45点をマーク。合計216・75点とし、SP7位から大逆転優勝を果たした。西日本選手権の男子上位6人が全日本に出場できるが、織田は国内最高峰のリンクに立つことはできない。

 【織田信成と一問一答】

 ――SPからの大逆転だった。
 「昨日は滑る前から動揺していた。自分の力が発揮できなくて。トーをついた時に、右足もねんざしてしまって気持ち的にもだいぶ落ち込んではいたんですけど。昨日は午前に大会が終わったので、午後から休養に充てて、広島市内を散歩したりとか。外の空気を吸って、もう一回、気持ちをリフレッシュというか、練習したことをもう一度ゆっくりゆっくり思い出しながら、今日の朝の練習から臨むことができて。練習から動きも良かったので、元々4回転2本するっていうは予定ではあまり考えてはなかったんですけど、6分間(練習)で4回転を3回挑戦して3回とも跳べた時に感覚が凄いよかった。これはいけるかなと思って、滑る5分前くらいに決めて。なんとかそれが決まって良かった」

――演技中の支えは。
 「やっぱり、日頃の練習から曲かける時は常に全力でやるっていうのを心がけてきているので。それを思い出して、やっぱ今、皆さんが見てる前で全力を出し切ってやらないと今までやってきた意味がないと思って。スピードは練習の方がマシやったかなと思うんですけど、今持てる自分の力はかなり出せた方なんじゃないかなと思います。昨日のショートで凄く不安にさせてしまった部分もあるので。やっぱり広島という場所に遠くから来てくださって応援してくださる方だったり、時間を割いて配信を見てくださる方がいる。そういう方の応援を絶対に無駄にしない気持ちで滑りました」

――全日本には出場できないことに関して
 「全日本に出場できないのは僕としても非常に残念でしたし。最近まで何とか出られるように周りの人たちが模索してくれてはいたんですけど、この大会前に絶対に出られないと分かってはいたんですけど、でも、ちょっと…。ショートの演技前、よぎってしまってそれに打ち勝てなかったのが自分の弱さが出てしまったことが凄く悔しくて。フリーも滑る前にかなり精神的にきついなという感じだったんですけど。でも母親から、コーチから、思い切り楽しんできたらいいから、思い切り滑り切りなさいと声をかけてもらって。やっぱり自分の力を思い切り出さないと楽しめないので。ここは思い切りやろうという覚悟が決まったので、フリーは気持ちの切り替えがうまくできたかなと思います」

 ――バンクーバー世代の方々見守っていたが、その前で4回転ジャンプを決めた。
 「安藤さんとか無良くんとかは夏のアイスショーから一緒に滑ったり、日頃から一緒に仕事しているというか、そういうメンツがいるのは安心感ありましたし。大ちゃんは特にアイスダンスを引退して、新しいことに挑戦している意味で凄く刺激もらっていた。そういう人たちの前で滑れる機会もあまりないので、ここでいいところを見せたい気持ちはありました」

 ――ジュニアで信義選手が出場していた。
 「僕が振付を担当させてもらっているので。ジャンプ構成だったり、表現の仕方を指導してきて。あの子は演技見たことあると思うんですけど、個性が強烈なので。信義らしいスケートをしてほしいなといつも思っているので。常に彼は挑戦者なので、思い切り楽しまなければ人生損やでと伝えてます」

 ――西日本の優勝で爪痕は残せた。優勝について。
 「実は4回転2本降りたっていうのは、2013年のドイツの大会で1回降りただけ。国内の大会で初めてだった。皆さんが注目してもらっている大会で成功できたのは凄く。正直、ジャンプの調子が悪い日は36歳やったら無理かなとか、ちょっとふいに年齢がよぎることはあるんですけど。でも、まだまだ自分の可能性はあるんだと新しい扉を自分の中で開けた感じがあったので。その感覚を大事にして、あと残された、自分が出場できる大会に集中して、演技していきたい」

 ――40歳で4回転を降りたいと言っていた。日本のカート・ブラウニングとしてどうか。
 「カート・ブラウニングさんもお話させてもらったことがあるんですけど、本当に何歳になってもスケートが大好きで。スケートを表現するのが大好きな方で。僕自身も凄く尊敬しているスケーターの一人なので。自分自身もスケートを楽しむ心だったり、好きという心を忘れずにいたら近づけるんじゃないかなっていう。もちろん日頃の鍛錬も必要ですけど。でも気持ちの面として、何歳になってもスケートを楽しみたい。みんなにスケートの表現を見てもらいたい気持ちは常に持ち続けてやっていきたいと思っています」

 ――全日本に出場できないことを聞いたときの心境。
 「全日本に出場することを目標にしていたので、目標を失った時はかなり落ち込んだというか。精神的にもだいぶ。練習に行けないなという気持ちになってしまった。そういうのが2、3日はあった。でも自分のやることは変わらないので。自分の目標にしている4回転2本だったり、ショートで4回転だったり。この歳でいい演技をしたいというという目標は変わらないので。全日本は一番注目される大会ですし。自分もそこで力を見せて、たくさんの人に自分の演技を届けられたらいいなと思う気持ちはあったんですけど。でもやることは変わらないので。どんな大会でも、自分の力を最大限発揮できるように残された大会に集中して、それに向けて練習できれば良いなと思います」

 ──次の目標などは。
「今は11月の半ばにまた大阪で国体予選があるので。それは1つ国体は出られるので、次の国体に出られるように。それに向けて今シーズンは練習していきたい。地元大会になってしまうんですけど、自分の出られる大会があったら挑戦して、大会でしか得られない経験を積んでいけたらいいなと思っています」

 ──来年の全日本は
 「まさかその質問をされるとは思っていなかったので考えてなかったんですけど(笑い)。今回、自分の中でも体が物凄い動いていて良い演技できたんじゃないかなと思う反面、ちょっとミスもあったので。そういうところをしっかり次の大きな大会、予選通過できたら国体になるんですけど、そこでできれば良いかなと。そこの結果次第というか。そこで自分が本当にやりきれたと思うなら来シーズンはないですし。もうちょっとやりたいなとか、例えば、新しい4回転も今も練習しているんですけど。それが希望が見えてきたってなって、それをファンの人の前で跳びたいという気持ちになれば、もしかしたら来シーズンもあるかもしれないですけど。そこは結果だったり、自分の体とか練習の過程を見ながら要相談という感じで。なかなか現役続けるのも周りの人に相談してもらいながら、家族が一番そうなんですけど、迷惑をかけながらやらせてもらっている形なので。そういう意味でも、続けられるかは分からないですけど、まあ後ろ向きではないですね」

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