【高校ラグビー】川越東 秀才リーダーで花園1勝 寺山が先制トライ演出

2023年12月29日 05:10

ラグビー

【高校ラグビー】川越東 秀才リーダーで花園1勝 寺山が先制トライ演出
前半、石本の先制トライを生むラストパスを出す川越東・寺山(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【全国高校ラグビー1回戦   川越東22ー13倉敷 ( 2023年12月28日    花園ラグビー場 )】 1回戦10試合が行われ、川越東(埼玉)は倉敷(岡山)を22―13で下し、3大会ぶり2度目の出場で花園初勝利を挙げた。共同主将のプロップ寺山公太(3年)がWTB石本瑛(3年)の先制トライをアシスト。アメリカンフットボール元日本代表の裕樹さん(52)を父に持ち、文武両道を大切にする男がけん引した。2回戦(30日)では光泉カトリック(滋賀)と対戦する。
 進学校の秀才軍団をまとめるリーダーが、花園1勝に導いた。寺山は前半4分、敵陣ゴール手前で右タッチライン際へ約10メートルのロングパス。石本の先制トライを演出し「自分へ(相手防御が)詰めが来なかったので、思いっ切り飛ばそうと思った。(石本が)捕り切ってくれると信頼していた」と胸を張った。

 接点やセットプレーでも力強さを発揮し、粘り強い防御をけん引。攻撃面では1メートル78、114キロのサイズながらバックス並みに鋭いパスや軽快なステップで好機を呼び込んだ。

 父・裕樹さんはアメフトを早大やアサヒビールでプレーした元日本代表選手で、03年にはW杯ドイツ大会で世界一に貢献。寺山は「父の影響でコンタクトスポーツに興味があった」と小5からラグビーを始め、リーダーシップや筋肉の使い方を教えてもらいながら成長してきた。

 父の転勤の影響で香港に約5年間住んでいた経験があり、大手予備校・河合塾が実施した今年の模試では、英語で全国1位。今春からは練習と両立して毎日8時間の勉強に励む文武両道で、既に筑波大への進学が決まっている。

 川越東は学校全体で「文武両道のその先へ」を目標にしている。この日の試合登録メンバーの中にも国公立大の受験を控えている選手が複数人おり、大会中は宿舎の自由時間で勉強に励む。将来の目標は「まだ決まってないけど、ワールドワイドに活躍する人間になりたい」と掲げる寺山。文字通りビッグな18歳が、花園初白星のその先へ導く。

 ◇寺山 公太(てらやま・こうた)2005年(平17)4月5日生まれの18歳。小学5年からラグビーを始め、立教新座中ラグビー部でプレーし、川越東に入学。母・順子(ゆきこ)さんが作るキャロットケーキが好物。卒業後は筑波大へ進学予定。ポジションはプロップ。1メートル78、114キロ。

この記事のフォト

おすすめテーマ

2023年12月29日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム