「角界のマツコ」宝富士 37歳で元気4連勝 幕内連続出場記録ストップも「なくなって調子いいのかも」

2024年05月16日 04:30

相撲

「角界のマツコ」宝富士 37歳で元気4連勝 幕内連続出場記録ストップも「なくなって調子いいのかも」
<大相撲夏場所4日目>友風(左)の攻めをかわす宝富士(撮影・藤山 由理) Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所4日目 ( 2024年5月15日    東京・両国国技館 )】 2場所ぶりに再入幕した宝富士が友風をはたき込み、連勝を4に伸ばした。初日からの4連勝は17年春場所での5連勝以来7年ぶり。全勝は全て平幕で宇良、御嶽海、湘南乃海とともに4人となった。大関陣は琴桜が豪ノ山を退け3勝目。豊昇龍は平戸海を下して星を五分に戻し、カド番の霧島は大栄翔に敗れて3敗目を喫した。
 その丸顔から「角界のマツコ」と呼ばれる宝富士が友風をはたき込み、初日から4連勝を飾った。突き押しに後退したが、経験豊富な37歳には余裕があった。下がりながら距離をつくり、左へ変わって土俵にはわせた。「相手の調子が良ければ持っていかれていた。今日は勝ったけれど4日間で一番良くない相撲」と反省する顔にも自信がのぞいた。

 春場所後、一時閉鎖になった宮城野部屋の力士が転籍してきた。伊勢ケ浜部屋は角界一の大所帯となり「活気がある中で稽古を積めている」と言う。幕内にも総勢6人が名を連ねるが、唯一の全勝となった。取組後は記者に囲まれた。「まだ序盤ですよ。結局、勝ち越したくらいで終わってしまうので…」と照れくさそうに話し、笑いを誘った。

 東前頭16枚目で迎えた初場所で6勝止まり。春場所は十両へ番付を下げた。幕内連続出場は現役最多で歴代6位の990回を数えていたが、1000回の大台まであと1場所に迫りながら記録はストップした。「病んでました。メンヘラ(感情の浮き沈みが激しく、心が不安定な状態)な感じ」と振り返る。だが今振り返ると記録へのこだわりが重圧になっていたという。

 新入幕時から顔がマツコ・デラックスに似ていると評判になった。好きな言葉は「師匠の言うこと全部」というほど伊勢ケ浜親方に心酔。愚直に稽古に励み、2場所ぶりに帰ってきた幕内の土俵。「(以前は)記録が止まってしまわないかとばかり考えた。それがなくなって調子いいのかもしれない」。初場所の照ノ富士、春場所の尊富士に続き、伊勢ケ浜部屋からまた一人、主役候補が出てきた。 (筒崎 嘉一)

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