阪神・西勇がお立ち台で謝罪「家族にもつらい思いをさせた」 オリックス時代を通じて甲子園初完投

2020年07月19日 05:30

野球

阪神・西勇がお立ち台で謝罪「家族にもつらい思いをさせた」 オリックス時代を通じて甲子園初完投
<神・中(5)>お立ち台でみそぎの言葉を述べる西勇(左)(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神8-3中日 ( 2020年7月18日    甲子園 )】 阪神の西勇輝投手(29)が18日の中日戦で今季初の完投で2勝目を挙げた。9回3失点に抑え、お立ち台では15日に報道された女性問題を謝罪。騒動後はじめてのマウンドで結果を残し、責任を口にした。チームは3連勝で5カード連続の勝ち越し。3位DeNAにゲーム差無しの2厘差に肉薄した。19日にも勝利すれば最大「8」あった借金を完済する。
 今シーズン初めての聖地のお立ち台。西勇は質問に答える前に、自ら切り出した。
 
 「まずはこのたび、たくさんの皆様に迷惑をかけて申し訳ありませんでした。家族にも本当につらい思いをさせてしまってすごく反省しています。今後は、マウンドに立ってプレーで返すことが大事だと思ってます。今後もしっかり頑張っていきます。ありがとうございました」
 
 15日に、5月の緊急事態宣言下での不倫問題や県をまたいだ移動が報じられた。プライベートな問題でチームに水を差しかねない事態。報道以来初めてのマウンドで、鬼気迫る投球を見せた。
 
 「今日は“絶対に投げきる”と決めて家を出てきました。なんとか、有言実行できて良かったです」
 
 分岐点は2―0で迎えた5回だ。連打で背負った無死一、三塁のピンチで石川昂、加藤、代打・遠藤を仕留めて無失点で切り抜けると、直後の攻撃で成功させたセーフティースクイズが機転となり一挙6得点。計8点の援護を受けた6回に3失点したが踏みとどまり、甲子園初完投を決めた。
 
 『ビシエド封じ』が快投の主因だ。試合前時点でチームが通算20打数11安打(・550)と“カモ”にされていた相手に満足なスイングをさせなかった。
 
 初回2死一塁ではフォークで空振り三振、4回2死はカーブで浅い中飛、6回と8回は低めスライダーでボテボテのゴロに仕留めた。2月22日のオープン戦で「いつもと違う配球を」とカーブを3連投するなどの幻惑投球でシーズンへの布石を打った相手。その残像が頭にあったか無かったか。なにはともあれ“ビシエドらしさ”は完全に封じた。
 
 「チームの連勝が続いて良かったし、野手が打ってくれたおかげで完投できたので。あと、たくさんの方に来てもらって応援のおかげで完投できました。これからもよろしくお願いします!」
 
 言葉で気持ちを表現したエースの完投で、借金はついに「1」まで減った。矢野監督は「借金が減るとかは頭にありますし。でも明日の試合を全力でね。名古屋で3つやられてるんで。借りを返す強い気持ちを持ってみんなでやり切ります」と一戦必勝を誓った。 (巻木 周平)

 ▽西勇の不倫報道 7月15日に「文春オンライン」で、新型コロナウイルス感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言下の5月に女性ファンと三重県内で不倫していたと報じられた。西勇は球団を通じ「プロ野球選手として自覚に欠ける行動であったと深く反省しています」などと謝罪。球団からは厳重注意処分を受けた。

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