阪神・大竹 圧巻3回零封5Kで開幕ローテ大前進!岡田監督「見ての通りやん。そら近いやろう」

2023年02月26日 05:15

野球

阪神・大竹 圧巻3回零封5Kで開幕ローテ大前進!岡田監督「見ての通りやん。そら近いやろう」
<ヤ・神>3回1安打無失点の好投を見せた大竹(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【オープン戦   阪神5-2ヤクルト ( 2023年2月25日    沖縄・浦添 )】 阪神は25日、オープン戦の開幕戦で昨季のリーグ覇者・ヤクルトと戦い、5―2で勝利した。岡田彰布監督(65)の“初陣星”を呼び込んだのは、3番手で3イニングを投げて5奪三振無失点に抑えた大竹耕太郎投手(27)だ。昨年12月の現役ドラフトで入団した新戦力左腕が圧巻の投球を披露。鳴り物と声出し応援が解禁された沖縄に、今年初となる勝利の「六甲おろし」が高らかに響き渡った。
 並々ならぬ決意が大竹を突き動かす。不遇の時期を過ごしていた自分に、新たな居場所を与えてくれた恩師へ、ぶざまな姿を見せるわけにはいかない。

 「この3年間くらいは1軍でほとんど投げられず、悔しい思いをしてきた。今年こそはという気持ちで入団してきたし、岡田監督も大学の大先輩。胴上げしたい気持ちはより一層高まっている」

 昨年12月の現役ドラフトで入団した早大出身の27歳は、いわば“岡田チルドレン”。風速10メートル前後の強風が吹き荒れ、激しく土ぼこりが舞い上がる悪条件でも動じなかった。3回1安打無失点。圧巻の投球は6回のマウンドから幕を開けた。

 先頭・北村を4球で見逃し三振。続く浜田を3球で三飛に斬り、赤羽も4球で見逃し三振に仕留めた。7回は沢井、武岡、そして昨季の日本シリーズ第2戦で代打本塁打を放った内山を3者連続三振。特に内山には2ストライク2ボールから4球連続ファウルで粘られながらも最後は132キロの直球を内角低めに鋭く突き刺した。8回は1死から松本友に対して初球から3球連続でボール。しかし苦しむ様子もなく、フルカウントから最後はツーシームで二ゴロに抑えた。制球力の高さを証明した。

 「しっかり腕を振ってチェンジアップを投げるのと、左打者の外角、右打者の内角の直球をテーマにしていた。そこにこだわった」

 ヤクルトの3連覇阻止、そして猛虎躍進のキーパーソンになる可能性は十分だ。昨季、虎の左腕はツバメ軍団に大苦戦。ヤクルト打線に対して右投手の被打率は・189の一方で、対左投手は同・265だった。長打率は対右の・289に対し、対左は・378と悪化。大竹が一本立ちし、この日同様の快投を続ければ、チームの課題克服に直結する。今季、両チームの形勢逆転にも大きな期待が膨らむ。

 開幕ローテーション入りを争うライバル・岩貞の前で演じた奪三振ショー。新戦力左腕は「三振を取りにいこう、という意識で投げてないから(逆に)三振を取れるのかな。力んでないので」とサラリ。岡田監督も「見ての通りやもん。そら(ローテ入りに)近いやろう」とうなずいた。指揮官の胴上げを夢見る背番号49が、大舞台でさらなる輝きを放つ日は近い。(八木 勇磨)

 ◇大竹 耕太郎(おおたけ・こうたろう)1995年(平7)6月29日生まれ、熊本県出身の27歳。済々黌、早大を経て17年育成ドラフト4位でソフトバンク入り。18年8月1日西武戦で育成ドラフト出身選手として初のプロ初登板初先発初勝利を飾る。22年12月の現役ドラフトで阪神移籍。1軍通算35試合10勝9敗、防御率4.07。1メートル84、87キロ。左投げ左打ち。

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