松坂大輔氏 神奈川高校球児の「聖地」25年たっても変わらないアツさ 母校・横浜VS慶応観戦

2023年08月01日 05:00

野球

松坂大輔氏 神奈川高校球児の「聖地」25年たっても変わらないアツさ 母校・横浜VS慶応観戦
98年県大会決勝、横浜スタジアムでの桐光学園戦で投げる横浜の松坂大輔投手 Photo By スポニチ
 【平成の怪物が行く 松坂大輔の探球】スポニチ本紙評論家の松坂大輔氏(42)による月1回の連載コラム「松坂大輔の探球」7月編。松坂氏は7月26日、現役を引退してから初めて母校・横浜の試合を生観戦した。慶応との神奈川大会決勝。残念ながら9回に逆転負けを喫したが、神奈川の高校球児の「聖地」で、自身の思い出も詰まった横浜スタジアムで熱戦を見届けた。
 横浜スタジアムは人工芝が新しくなって、両翼に新たなスタンドもできました。ただ、真夏の照りつける太陽と、観客の盛り上がりは自分の高校時代、25年前と変わりませんでしたね。チケットは完売。神奈川県は元々、高校野球熱が高いと思いますが、球場全体の雰囲気はファンの方々がつくり出してくれているのだと思います。

 横浜、そして慶応。超満員の観客の前でナインも気持ちが盛り上がったでしょうし、両校ともに最後まで諦めない姿勢を見せた、素晴らしい試合でした。球場には清原和博さんもいらっしゃいましたが、慶応の次男・勝児君を祈るように応援していた姿がとても印象的でした。

 杉山投手にはこの悔しさを乗り越えて、今度はああいう状況をはね返せるような力をぜひ、身につけてほしい。彼の素晴らしいところは、試合終盤の苦しい場面でもう一段、投球のギアを上げられるところ。高校生にはなかなかできないことです。「まだこんな力が残っているんだ…」と思わせる。これは先発投手に必須の資質です。自分たちの世代でいえば杉内(俊哉=巨人3軍投手チーフコーチ)のような、直球の切れとチェンジアップで勝負する投手になってほしい。次のステージでどんな投手になるのか、本当に楽しみにしています。

 自分も何度もプレーした横浜スタジアム。一番記憶に残っているのは、3年夏の横浜商大高との準決勝で打った本塁打です。9回、左翼スタンドの最上段まで飛ばしました。実は場外を狙っていたんですけど…。今も昔も変わらぬ神奈川の高校球児の「聖地」。大観衆の歓声を背に受けて勝ち抜いた慶応には、ぜひ甲子園でも「神奈川代表」として頑張ってほしい。自分も、今年も真夏の甲子園に足を運ぼうと思っています。

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