エンゼルス・大谷 打って走って壊して敵地魅了 2安打2盗塁でトリプル3も現実味

2023年08月28日 02:30

野球

エンゼルス・大谷 打って走って壊して敵地魅了 2安打2盗塁でトリプル3も現実味
<メッツ・エンゼルス>4回、三盗を決める大谷(撮影・光山 貴大) Photo By スポニチ
 【インターリーグ   エンゼルス5―3メッツ ( 2023年8月26日    ニューヨーク )】 右肘のじん帯を損傷していても、メジャーを代表する“破壊力”は健在だ。打って、走って、壊して…。エンゼルス・大谷が、またも敵地シティ・フィールドで主役となった。
 初回、大谷が放った大飛球は右翼ポールのわずか右。惜しくも45号とはならなかったが直撃した電光掲示のパネルが壊れた。場内が騒然とする中、その打席で中越え二塁打。2回は右翼線に打球が転がる間に両リーグトップタイの8本目の三塁打とし打点も挙げた。四球で出塁の4回は二盗。スライディングの際に送球が腹部に当たり痛そうな表情を浮かべたが構わない。意表を突き、すぐさま三盗を決めた。4度も滑り込んでユニホームの膝の部分が破れたが、右肘の故障を忘れさせるかのように躍動した。

 2連勝を決めたフィル・ネビン監督は大谷の走塁技術について「彼が走れることは誰でも知っている。登板の時はあまり走らないけど、それ以外の日は走る」と絶賛する。すでに今季は投手としてプレーすることはない。現在19盗塁。一日も早い完治を目指しシーズン途中に手術に踏み切る可能性も残っているが、仮にチームの全日程終了まで打者専念で出場すれば盗塁の上積みは確実。21年の自己最多26盗塁も超えて30盗塁に達すれば、打率3割、30本塁打と合わせた「トリプル3」も現実味を帯びてくる。

 試合途中、球場の大型ビジョンでは電光掲示パネルを破壊した大谷に「WE’RE SENDING YOU THE BILL FOR THAT,SHOHEI(翔平へ、請求書、送るね)」の文字が掲載され、ファンは盛り上がった。9回2死二塁で2試合連続の敬遠となった際は前日に続き3万5890人の観衆から大ブーイングが巻き起こり、一部で「We want Shohei(翔平が欲しい)!」コールも起きた。敵も、味方も関係ない。全てのファンが、大谷のプレーを欲している。(杉浦大介通信員)

 ≪ボンズ3度が最多≫メジャーのトリプルスリー達成者は過去24人(28度)で、バリー・ボンズ(ジャイアンツ)が最多の3度。直近では19年にイエリチ(ブルワーズ)が達成している。日本選手では05年のイチロー(マリナーズ)の打率.303、33盗塁、15本塁打、21年の大谷の打率.257、46本塁打、26盗塁が快挙に近かった。

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