阪神・岡田監督「出来過ぎやろ」 連勝6で止まるも夏の長期ロード18勝5敗「まだまだ、強くなる」

2023年08月28日 05:15

野球

阪神・岡田監督「出来過ぎやろ」 連勝6で止まるも夏の長期ロード18勝5敗「まだまだ、強くなる」
<巨・神>スタンドを指さし、あいさつに向かう岡田監督(中央)ら阪神ナイン(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神2―4巨人 ( 2023年8月27日    東京D )】 阪神は27日、巨人に2―4で敗れ、連勝は6でストップした。先発の伊藤将司投手(27)が同カード2年ぶりの黒星を喫した。マジックは21のままとなったが、05年以来18年ぶりの「アレ(優勝)」へ向けた勝負どころだった夏の長期ロードで球団最多の18勝。岡田彰布監督(65)は戦いぶりに手応えを深め、29日のDeNA戦で約1カ月ぶりに戻る本拠地・甲子園からの再進撃を見据えた。
 “親心”の采配は結果的に裏目に出た。同点の8回2死一、二塁で4番・岡本和を迎えた伊藤将を続投させ、勝ち越し点を献上。今季得意としてきた終盤の競り合いに敗れ、連勝は6で止まった。

 「(伊藤将は)勝ち負けでなあ。(白星を)つけてやりたいと思っていたから」

 勝てば2年ぶりの2桁勝利に王手をかける左腕を何とか勝たせたかった。それが実らず、勝負を分けた場面を悔しげに振り返った。

 ただ、16日に「29」が初点灯してからマジックを着実に減らしている今のチームにとって、決して痛い一敗ではない。試合後の指揮官の表情もどこか穏やかに見え、余裕が漂っていた。

 「そら、どうでしたか言われたら、良かったやろ当然。おーん」

 “アレ”へ向けての勝負どころとにらんだ長期ロードは終わってみれば10連勝、6連勝をマークするなど過去最多を更新する18勝。その間、わずか5敗と13の勝ち越しで貯金量産に成功し「そら数字的には出来過ぎやろ」とうなずいた。かつては“死のロード”と言われた鬼門の8月を頂点へと駆け上がるための“助走”に変え、手応えを隠さなかった。

 「先発がちゃんとイニングなあ、6回ぐらいまでは、みんなそういう役割を果たす。打つ方も8月はどっからでも点取れたからな」

 リーグ屈指の陣容を誇る先発陣が力通りに試合をつくり続け、打線は上位、下位関係なく安打での出塁はもちろん、四球や相手のミスに乗じて着実に得点を重ねた。岡田監督が就任以来口にし続けてきた「当たり前のこと」「普通のこと」をグラウンドで選手たちが体現し続けた結果、2位以下を引き離す独走につながった。

 若手主体で過渡期と見込んでいた選手たちの成長や進化、そして“岡田野球”の浸透ぶりは想像以上だ。「自分の打順の役割、ゲームの状況とか見て、どうしないといけないとか。それができてるということ。こっちから、こうせい、じゃなしにな。選手がみんな分かってきたということやな」

 失速の気配をみじんも感じさせることなくロードを終え、29日からは甲子園に戻る。8月の残り2試合とも勝てば5月にマークした球団タイ記録の19勝を抜き、月間20勝の新記録も樹立する。

 「まだまだ、強くなると思うよ。まだまだ、みんなが良い選手になると思うよ」

 もっと勝てる。タクトを握る男が、それを一番分かっている。(遠藤 礼)

 《長男と孫観戦も…》岡田監督にとって心強い援軍がスタンドから試合を見守っていた。長男・陽集さん一家が東京ドームを訪問。今季4度目の観戦となる小学3年、同1年の孫2人は大山、近本のレプリカユニホームを着てグラウンドに熱視線を送った。陽集さんは「孫がともに今年から野球が分かる年齢になって、タイガースを応援しています」と話していた。

 《6年ぶり勝ち越し》○…阪神は夏の長期ロードを18勝5敗。17年以来6年ぶりの勝ち越しで終了。10連勝と6連勝を含む18勝は、17年の16勝を更新。貯金13は68年(15勝2敗)に並ぶ、どちらもロード史上(8月中の終了が定着した56年以降)最多記録で首位の座を堅守した。巨人に敗れ、東京ドームでの連勝は6でストップ。球団タイ記録の月間19勝目と、70勝両リーグ一番乗り&2年ぶりシーズン勝ち越し決定は29、30日のDeNA2連戦(甲子園)に持ち越しとなった。

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