【スポニチスカウト部(33)】青学大・中島大輔 夢へ駆ける日本一の主将

2023年09月19日 06:30

野球

【スポニチスカウト部(33)】青学大・中島大輔 夢へ駆ける日本一の主将
高校日本代表との壮行試合で適時打を放った適時三塁打を放った中島
 今秋のドラフト候補となる選手にスポットを当てる「スポニチスカウト部」。アマチュア担当記者の独自目線による能力分析とともに、選手たちの素顔を紹介する。第33回は青学大の外野手・中島大輔(4年)。今春はチームを17年ぶりのリーグ制覇に導き、大学日本代表でも主将を務めた中島がプロ志望を堂々と宣言した。 【ドラフト速報
 松山で開幕した東都大学野球秋季リーグ戦。第3戦までもつれた末に勝ち点をつかんだ中島は、球場を後にするバスに乗り込む前に迷いなく言い切った。「プロ志望です」。東都No・1の韋駄天(いだてん)が、夢のプロ入りをつかむために最後のアピールに臨んでいる。

 主将という立場が中島を成長させた。今チーム始動の際に安藤寧則監督が主将に指名したのが、高校まで主将経験のなかった中島だった。「1年生から出ていたのが中島。いろいろな経験をした分、それを伝えていく責任もある。また、立場が人を成長させるとも思った」と指揮官。当初は戸惑いもあった中島だが、持ち前の明るい性格で後輩からも慕われ、今春は17年ぶりのリーグ制覇を成し遂げるまでにチームを成長させた。

 その後の全日本大学野球選手権でも18年ぶりの優勝に貢献。50メートル走6秒1の俊足を生かしたプレーだけでなく、準々決勝では満塁本塁打を放つなど強打でもアピールし「思い切りのいい部分も見せられたと思う」と手応えを口にしていた。

 予想外の経験もプラスにした。7月に行われた日米大学野球選手権の大学日本代表に選ばれると、主将にも任命された。「まさか自分がやるとは思っていなかった」と強化合宿後は語っていたが、見事にまとめ上げて優勝。「言葉で引っ張るのは苦手だが、自分らしくやろうと心がけてきた」と、背中で引っ張る中島流で、今季は全ての大会を主将として優勝へ導いている。

 チーム内では互いに最速155キロを誇る常広羽也斗(4年)、下村海翔(4年)の両右腕への注目度が高いが、「自分もいるぞというところを見せたいですね」と、虎視眈々(たんたん)と主役の座を狙っている。「ムードメーカーでありながら1番として、リードオフマンとしても凄い。自分もああいう1番を目指したい」と尊敬するヌートバーのように、唯一無二の存在でプロ入りをつかむ。(村井 樹)

 ≪好投手ぞろい東都、秋もアピール誓う≫ともに最速155キロを誇りチームメートの常広、下村ら各大学の投手陣に注目が集まる今年の東都1部。近年、まれに見る投手力の高さに毎試合、多くのスカウト陣が球場に詰めかけている。青学大が対戦する相手も東洋大の最速158キロ左腕・細野晴希(4年)や亜大の最速153キロ右腕・草加勝(4年)ら好投手ばかり。中島が何度も「この投手陣を打てれば」と口にしてきた通り、ベストナインに輝いた春同様の活躍ができればプロへの道も見えてくる。

 ☆球歴 川辺西小1年から野球を始める。龍谷大平安では3年春に甲子園でベスト8入り。青学大では1年秋から主力として活躍し、今春はベストナインにも選ばれた。憧れの選手はカージナルス・ヌートバー。

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