NPBコミッショナー発令 「ノーモア安楽」 ハラスメント根絶へ各球団に窓口、全選手対象に初の講習会

2023年12月05日 05:25

野球

NPBコミッショナー発令 「ノーモア安楽」 ハラスメント根絶へ各球団に窓口、全選手対象に初の講習会
後輩選手へのハラスメント行為で楽天から自由契約となった安楽 Photo By スポニチ
 プロ野球の榊原定征コミッショナー(80)は4日、後輩選手へのハラスメント行為で楽天から自由契約となった安楽智大投手(27)の問題を受けて、12球団に対してハラスメント防止の徹底によるコンプライアンスの順守を指示した。「プロ野球選手である前に社会人としても許される行為ではありません。プロ野球に携わる全ての関係者に悪影響を及ぼす問題。見過ごすことは許されません」との談話を発表し、「ハラスメント根絶」を強く訴えた。
 同日、東京都内で行われた日本野球機構(NPB)と12球団による実行委員会の冒頭、楽天球団が経過説明と報告。その後、今後の対応策が協議された。各球団が来年1月末までに複数の相談・通報窓口を設置することと、来春のキャンプで球団ごとに全選手を対象とした講習会を実施することを即決。NPB全体でハラスメント防止に向けた講習会を実施するのは初となる。

 NPBの井原敦事務局長によると、榊原コミッショナーは「風土、組織の見直しから取り組まなければいけない」と求めたそうで、「選手、スタッフ、球団職員らが互いに尊重し合う健全な環境づくりに取り組み、ファンの皆さまのご支援に応えられる野球界になるよう、NPB、12球団で一層の努力をしてまいります」と談話を結んだ。(神田 佑)

 ▽安楽のパワハラ騒動 11月24日、複数の選手が安楽から受けたハラスメント行為を球団側に訴えていることが判明。翌25日に森井球団社長が安楽に対し、自宅待機と契約更改交渉の無期限延期を命じたことを明かした。球団は選手やコーチ、スタッフら計137人に緊急アンケートを実施した。30日の記者会見では、報道された暴言や下半身露出の強要など一連の行為を「ほぼ事実」と認定し、約10人が直接被害を受けたことを公表。安楽を保留選手名簿から外して自由契約とした。

 ≪「投げ抹消」新ルール 14日以内に再び先発でFA資格日数6日加算≫実行委員会では、先発投手が登板間隔を長めに空けるために出場選手登録を外れる「投げ抹消」について、FA資格日数を加算する新たなルールが来季から導入されることが決まった。先発投手が登板から6日以内に登録を外れ、14日以内に再び先発した場合には6日間が加算される。9月にはNPBと日本プロ野球選手会の事務折衝に巨人・菅野、ヤクルト・小川が出席し、特例の新設を直談判していた。

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