大谷翔平 ジャイアンツと極秘面談 3日にサンフランシスコを訪問

2023年12月05日 02:30

野球

大谷翔平 ジャイアンツと極秘面談 3日にサンフランシスコを訪問
大谷翔平 Photo By スポニチ
 大リーグの球団幹部や代理人らが一堂に会して移籍交渉などが進むウインターミーティングが4日(日本時間同日夜)、開幕した。移籍先候補が5球団に絞られたと報じられているエンゼルスからFAの大谷翔平投手(29)は、2日(同3日)にサンフランシスコを訪れジャイアンツと極秘面談していたことが判明。17年オフのメジャー挑戦時にも最終候補に残ったジ軍が再アタックの構えを見せた。
 客室だけで2800室を超える世界最大級のホテルが舞台だ。移籍市場が最も活性化するウインターミーティング前日。物々しい雰囲気の中、エンゼルスのペリー・ミナシアンGMら球団幹部や代理人ら多数の関係者が、米南東部「ミュージック・シティー」ナッシュビルの会場入りした。

 その移籍市場で最大の目玉となる大谷に、大きな動きが判明した。移籍先最終候補5球団の一つとされるジャイアンツの関係者によれば、2日に大谷と代理人のネズ・バレロ氏が、サンフランシスコのジ軍本拠地オラクル・パークを訪問。「ファーハン・ザイディ編成本部長、ボブ・メルビン新監督、(球団OBの)バスター・ポージー氏と面談した」(同関係者)という。

 ジ軍は大谷がメジャー移籍を目指した17年オフも、移籍先最終候補の7球団に残った実績がある。当時も同じ代理人事務所「CAA」所属で12年ナ・リーグMVPのスター捕手ポージー(21年に現役引退)が交渉に同席していた。世界一8度の名門は、近年は同地区のドジャースに苦戦続きで、新たなスターを渇望。オラクル・パークは本塁打が右翼場外の海に飛び込む「スプラッシュヒット」で有名で、メジャー最多762本塁打したバリー・ボンズ氏の代名詞となった。一方、その海からの向かい風で大谷ら左打者に不利な球場としても知られ、最終候補5球団の中でも決して下馬評が高いわけではないが、再アタックをかけた。

 同関係者は「今後も大谷サイドは、最終候補の本拠地を訪れるのではないか」とも推測した。もっともリーグが異なるオラクル・パークでは、他の最終候補球団の中ではカブスと並んでプレー機会が極端に少なく、6年間通算でも3試合の出場(8打数無安打)しかない。環境の入念な確認のため、足を運んだ可能性もある。

 大リーグ公式サイトによれば、既に複数球団が大谷に米プロスポーツ史上最高額となる5億ドル(約735億円)を超えるオファーを提示。最終的に6億ドル(約882億円)に達する可能性もあるという。空前絶後の大争奪戦を制するのはどの球団か。厳しい情報統制の下、沈黙を続ける大谷サイドの決断から目が離せない。(笹田幸嗣通信員)

 【米紙記者「決断は開幕後11日以降」?】全国紙「USAトゥデー」のボブ・ナイチンゲール記者は「大谷、代理人、通訳はウインターミーティングに来ない」と報じた。その後の本紙取材に「移籍の決断は(同会議閉幕後の)10日(日本時間11日)以降だと思う」と見通しを語った。決断時期については情報が錯綜(さくそう)しており、大リーグ専門局「MLBネットワーク」のジョン・モロシ記者は「1週間以内に決まると思う」とSNSに投稿し、大リーグ公式サイトは「決断は間もなく下される」と伝えた。

 ▽サンフランシスコ・ジャイアンツ 1883年にニューヨーク・ゴサムズとしてナ・リーグに参加し、1885年からジャイアンツとなり、1958年にサンフランシスコに移転。64、65年には日本選手初の大リーガー村上雅則が所属し、新庄剛志、藪恵壹、田中賢介、青木宣親(現ヤクルト)がプレー。本拠地オラクル・パークは右翼まで約94・2メートルと狭いが、右翼フェンスは約7・6メートルと高い。一方で右中間最深部まで約128メートルと広く、海からの向かい風で左打者に不利な球場として知られる。

 ▽ウインターミーティング トレードやFA交渉が円滑に行われるように、大リーグ全30球団のGMや関係者、代理人が一堂に会するオフ最大のイベント。毎年12月上旬から中旬に4日間開催され、今回は4~7日(日本時間4~8日)。関係者が宿泊するホテルが商談会場となり、多くの契約がまとまる。他球団のマイナーに埋もれた人材を獲得できる「ルール5ドラフト」も行われる。日本からも関係者が足を運び、球団職員の部門別勉強会やメーカー見本市、就職フェアなどが催される。

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