年俸1億突破の広島・坂倉「1人、東の方に飛び立たれたので、その人の分も…」 仲良し先輩の穴埋める

2023年12月07日 06:00

野球

年俸1億突破の広島・坂倉「1人、東の方に飛び立たれたので、その人の分も…」 仲良し先輩の穴埋める
更改し、来季の抱負を語る坂倉 Photo By スポニチ
 広島・坂倉将吾捕手(25)が6日、広島市南区の球団事務所で交渉し、3000万円増の年俸1億2500万円(推定)で契約を更改した。女房役としてチームの2位躍進への貢献度を評価され、26歳シーズン、8年目での到達は、いずれも球団捕手では最速の1億円到達。来季は持ち前の強打を発揮して攻撃面でも軸を担い、オリックスにFA移籍した西川龍馬外野手(28)の穴を埋める活躍に期待がかかる。
 記者会見場に現れた坂倉は「たくさん評価してもらえた」と充実感をにじませた。今季から3000万円増の提示を受け、球団捕手では年齢、年数とも最速の大台到達となる年俸1億2500万円でサイン。3年ぶりに専念した捕手としての評価だった。

 「100試合以上を目標にしていたけど、本当に出られると思っていなかったので、ひとまず良かったかな…と。大きなケガなく健康的にできたと思う」

 今季は一度の離脱もなく1軍で完走し、出場120試合で打率・266、12本塁打、44打点。扇の要として5年ぶりのAクラスとなる2位に導いた点を評価された。成長ぶりは数字にも見て取れる。

 昨季リーグ最多の108を数えた広島戦の盗塁企図数が、今季は12球団最少の50にまで激減。その盗塁阻止率・278はリーグの守備規定到達捕手5人で最下位ながら、企図数が激減した事実をひもとけば、坂倉は走りにくいと思われていると評価できそうだ。

 「チームの軸として…と言われた。1人、東の方に飛び立たれたので、その人の分も…と。負担は大きくなるけど、今年以上に自覚を持ってやりたい」

 仲の良い先輩・西川がオリックスにFA移籍し、来季は打力低下が懸念される。重労働の捕手に専念したとはいえ、坂倉自身、今季の打撃成績には「納得していない。今季は最低。上げていきたい」と強調し、来季に向けて言葉を続ける。

 「得点圏打率よりも打点を重視したい。1点に執着し、1点を守る側の立場でもある。3割も目指したい。打てると証明したい」

 捕手と一塁手を兼ねた21年にリーグ2位の打率・315をマークし元チームメートで先輩の鈴木誠也(同年打率・317、現カブス)と首位打者争いを演じた実績がある。今季はほぼ本業専念によって打撃練習が減ったと反省。それを増やすことで、持ち前の強打を取り戻す考えだ。

 「穴は1人で埋められない。全員で束になってやれば新しいカープの形、味が出てくると思う。そうやって勝っていけたらいい」

 女房役として成熟度を高め、打線の軸としての期待も担う来季。正捕手としての地歩を固める大事な年になる。(江尾 卓也)

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