阪神育成2位・福島を「赤星2世」に指名 赤星氏「バネも凄いし見ていてワクワクする」

2024年02月05日 05:15

野球

阪神育成2位・福島を「赤星2世」に指名 赤星氏「バネも凄いし見ていてワクワクする」
走塁練習に取り組む阪神育成2位・福島(左)と赤星臨時コーチ(撮影・中辻 颯太) Photo By スポニチ
 阪神2軍の具志川キャンプに参加する育成ドラフト2位・福島が臨時コーチを務めたOBの赤星憲広氏(47=本紙評論家)から後継者に“指名”された。通算381盗塁を誇るスピードスターから「吸収が早い。バネも凄いし、見ていてワクワクする」と大絶賛を受けた若虎。選手としてのタイプが似ているレジェンドの金言を胸に“本家超え”を期す。
 「赤星さんは(自分と)身長や体重も似ていたので、刺激は凄かった。年間60盗塁する選手は今はいない。久々に60盗塁できるように、赤星さんみたいになれるように頑張る」

 この日の“赤星塾”では、一言も聞き漏らさぬよう必死に言葉を拾い、大きな進化につながる「極意」を学んだ。それが盗塁のスタートを切る際の「足のステップ」だ。赤星氏は福島のスタートについて「右足の余計なステップから始まるので、左足が遠回りする」弱点を見抜いた。「よくそれで盗塁を決められたね」というほどの悪癖に早速“メス”。ルーキーも指摘に即対応。赤星氏の現役時代にならい、始動を右足から左足へ変更。ロスをなくし、わずか1厘でも盗塁成功率を上げる。

 福島の「足」への期待はチーム内でも極めて高い。1月14日、新人合同自主トレを視察した平田ヘッドもその快足ぶりを高評価したこともあり、本来なら1軍キャンプメンバー入りが決まっていた。だが「昨秋のキャンプ参加選手を優先する」という方針の下、急きょ具志川組に変更。それでも、一度は「1軍戦力になり得る」との判断を下された男に、赤星氏も「彼の脚力は必ず武器になる。守備力もレベルが高い」と賛辞を惜しまない。

 白鴎大4年春のリーグ戦では9試合で20盗塁を記録した。50メートル5秒8を誇る韋駄天(いだてん)は「まだまだ改善点はあるが、これからやっていく」。赤星2世、そして唯一無二の存在へ――。育成の星がサクセスロードを駆け上がる。(八木 勇磨)

 ◇福島 圭音(ふくしま・けいん)2001年(平13)10月6日生まれ、埼玉県出身の22歳。小学3年時に秩父ドリームズで野球を始め遊撃手。秩父第一中学では軟式野球部。聖望学園2年時に外野手転向。関甲新学生リーグの白鴎大では1年秋からリーグ戦に出場し、4年春にリーグ新記録のシーズン20盗塁。23年育成ドラフト2位で阪神入り。1メートル71、72キロ。右投げ左打ち。

 《2軍にも上を脅かせる選手そろっている 赤星氏総括》
 ○…赤星臨時コーチが、2日間の指導を総括した。この日は2軍の具志川キャンプで選手を徹底チェック。「1軍はもちろんレベルが高いが、2軍にも上を脅かせる選手がそろっている」とチーム全体の守備・走塁の技術の高さを評価。1軍主力野手が充実期にある一方、次世代の育成も急務で「彼ら(1軍主力)が年齢を重ねたとき、すぐに代われる選手がどれだけ育つかが大事」。福島に加え、ドラフト3位・山田(仙台育英)、同4位・百崎(東海大熊本星翔)の高校生新人コンビの成長にも期待を寄せた。

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