巨人“阿部流”実戦的フリー打撃 一丸V奪還へ一石三鳥「素晴らしい練習」

2024年02月09日 05:30

野球

巨人“阿部流”実戦的フリー打撃 一丸V奪還へ一石三鳥「素晴らしい練習」
異例の実戦的フリー打撃を行う門脇(撮影・西川 祐介) Photo By スポニチ
 野手が2班に分かれて行ったフリー打撃で、残り半分の選手が守備に就いた。打者は5球で交代。打ち終わると走者になる。巨人の今キャンプで初めて行われた、球界でも異例の「実戦的フリー打撃」だった。
 阿部監督は「これから実戦がどんどん入ってくる。より近い練習をした」と振り返った。フリー打撃中は通常、グラウンドでそれぞれが個人練習を行う。打者は自由にボールを打ち続ける。同時に、内外野の守備位置でノックが行われている。走塁練習する選手や、脇でバント練習、捕手のブロッキングや送球練習なども行う。

 この日は、違った。内野の防球ネットを全て取り払い、打撃投手の一球に打者、守り、走者が集中した。

 (1)打者 通常のフリー打撃では守りはいないか、球拾い程度。この練習では守りを意識した打撃が必要で、右打ちやバントなどチーム打撃の練習もできる。走者が一塁にいる場面。門脇に打撃ケージ裏のコーチからいきなり「バスターエンドラン」の指示がかかった。犠打の構えから必死に二塁手の頭上を越す打球を放ち、右前に打球を運んだ。

 (2)守備 ノックとは違う、生きた打者の球を受けられる。内外野の連係プレーも行った。左翼でレギュラーを目指す秋広は「実戦に近い形で、凄くいい練習ができた」と振り返る。三塁の坂本も不意を突くセーフティーバントに猛チャージした。

 (3)走者 打球判断が磨かれる。一塁走者だった中山は、深めの右飛で二塁にスタートを切った。「最初の方に(フリー打撃を)“タッチアップできるなー”と見ていた。そういう打球が飛んだらやろうと思っていた」とすぐ実践した。

 阿部監督は「全員が何かしらしている、素晴らしい練習」と説明した。打撃練習中に本番さながらの守備、走塁練習ができる。待ち時間もなく、時間も効率的に使える。V奪還を目指す全員が、同じ方向を向く練習だ。(神田 佑)

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