宜野座で“珍”現象!? 阪神・岡田監督が佐藤輝に苦言ゼロ、むしろ「順調と違うんかな」高評価

2024年02月09日 05:15

野球

宜野座で“珍”現象!? 阪神・岡田監督が佐藤輝に苦言ゼロ、むしろ「順調と違うんかな」高評価
練習を見つめる阪神・岡田監督(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 阪神・岡田彰布監督(66)が8日、沖縄・宜野座キャンプ第2クールを終え、佐藤輝明内野手(24)の充実ぶりに「順調と違うんかな」と目を細めた。打撃だけでなく、特守漬けの毎日に臨む練習内容も評価。プロ4年目となる和製大砲の今季を「野球人生で一番大事な一年」と設定し、信頼される“一流三塁手”となるように期待をかけた。
 岡田監督の口から佐藤輝への小言が珍しく聞こえてこない。辛口ジャッジばかりが目立っていたのが一転、今春キャンプは皆無に等しい状況だ。第2クール最終日は、変化を認める発言も飛び出た。

 「まあ、順調と違うんかな。去年よりは、だいぶバットを振ってるよな。だって、去年の秋を見てみい」

 以前は体力のなさに苦言を呈した。7秒に1球の速いペースでボールが出るマシン打撃で、頻繁に見送る姿を見て「あれは休んでるんや」と見抜いたことがあった。厳格な措置の代表例は、昨年6月の2軍降格。今キャンプでは二塁手の渡辺、外野手の小野寺を三塁に配置して“このままではあかんぞ”という無言の圧力をかける。尻を叩く措置の数々が功を奏してか、ひ弱な姿が影を潜めた。キャンプ練習日7日間のうち特守を4日もこなすハードメニューにもついてきている。一皮むけそうな気配が漂う。

 「俺は、(佐藤輝の)これから先の野球人生で一番大事な一年やと思うよ。ガンといってしまうのか、またホームラン20本ぐらいで終わってしまう選手なのかっていうな」

 そんな指揮官の考えを伝え聞いた佐藤輝は「一年一年、大事にやっていきたいなと思います」と表面上は淡々としていた。しかし、濃い毎日を過ごしているのは確かだ。この日は約50分、鳥谷臨時コーチのマンツーマン指導を受けた。カゴいっぱいのボールを手で転がされ、投げるまでのステップ動作を繰り返した。今クールは課題の三塁守備強化へ、地道な反復練習に取り組んだ。勝負の年へ、準備に余念がない。「基礎…そうですね。リズム感を大事にしてと言われたので。リズム良く一連の流れというのを、教えられました」

 打撃練習は83スイングで柵越え10本。昨年12月に「ドライブライン」で学んだ“MLB打法”が体になじみつつある。「守備もバッティングもいい感じできている。次のクールで実戦が入ってくるので、感触を確かめながら、実戦を積み重ねたい」。11、12日の紅白戦を皮切りに、あす10日に始まる第3クールからは実戦が入ってくる。40本塁打の実現へ――。身に付けた技術を、「本物」に昇華させる期間が始まる。(倉世古 洋平)


 《岡田監督「輝評」アラカルト》
 ▽22年11月12日 秋季キャンプ中、大山とのランチ特打を見て「入ってきた時が一番、良かったんちゃう?」
 ▽23年3月22日 オープン戦で12打席連続無安打。「(先発起用を)考えなあかんっていうことやんか」
 ▽4月9日 開幕から8試合で打率.160。「そら打てんかったら外すよ」
 ▽4月13日 開幕11試合目で先発落ち。「結果が出なかったらしょうがない」
 ▽6月11日 不振で2年ぶり欠場。「状態が悪いからやん。連戦は関係ない」
 ▽6月24日 DeNA戦後に2軍降格決定。「見ての通り。スリーワンから、あんなクソボールを振るからのう」
 ▽7月8日 ヤクルト戦で6回の好機に三振。「見ての通りよ、あれでええと言える?」
 ▽7月10日 (佐藤輝の代わりに渡辺諒を使ったら、と問われ)「それやったら、終わってしまうやんか。俺は別にかめへんけど。終わってしまうと思うよ、今度は」
 ▽11月6日 森下とともに侍ジャパンに招集され、秋季キャンプは不参加。「一番鍛えたいヤツが2人おらんけどな」
 ▽11月27日 新スローガン候補として「アレンパ」を掲げたことについて「初めて佐藤をすごいと思った」

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