阿部巨人 球団史上最多!オープン戦初戦初回7点猛攻で虎めった打ち 左6人で“天敵”伊藤将攻略

2024年02月24日 05:30

野球

阿部巨人 球団史上最多!オープン戦初戦初回7点猛攻で虎めった打ち 左6人で“天敵”伊藤将攻略
<巨・神>阪神を破ってオープン戦初戦を飾り、ナインをハイタッチで出迎える阿部監督(中央)(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【オープン戦   巨人9―4阪神 ( 2024年2月23日    沖縄セルラー )】 プロ野球のオープン戦が23日、沖縄県内の2試合で開幕し、阿部慎之助新監督(44)が率いる巨人は9―4で昨季日本一の阪神を下した。3月29日の開幕戦で当たる宿敵に対し、初回に打者12人の猛攻で7点を奪った。巨人のオープン戦初戦の初回に7得点は、記録が残る1960年以降では球団史上最多を更新。2年連続4位に終わったチームの、4年ぶりリーグ優勝奪回へ向けて、最高のスタートを切った。
 1万4581人が詰めかけた。東京ドームでの開幕戦で激突する阪神との前哨戦。その初回だった。22年から昨季途中まで、40イニングでわずか1得点に封じられた天敵左腕・伊藤将に打線が襲いかかった。阿部監督は「いい攻撃が初回にできて良かった。みんな徹底してやっていた姿が見られて、とても良かったと思う」と怒濤(どとう)の12人攻撃に目を細めた。

 1番・松原が中前打を放つと、2番・オコエは10球粘って四球。走者の松原はフルカウントから5球連続でスタートを切り、バッテリーに圧をかけた。門脇が犠打を決め、4番・岡本和の右前適時打で先制した。その後もドラフト3位・佐々木(日立製作所)、大城卓、秋広、湯浅、松原が5連打。昨年は4試合で計7得点に封じられた左腕から、1イニングだけで7点を挙げた。2年連続4位に終わった昨季、143試合を戦って1イニング最多得点は6点止まりだった。40球を投げさせ、空振りした打者はいなかった。松原は「たくさん投げさせようというのは思っていた。少しはできたかな」と話し、佐々木も「流れの中で打たせてもらった」とつなぐ打撃に徹した。

 初回の7安打中、5安打が左打者。「左対左」は投手有利と言われるが、阿部監督は固定観念にはとらわれない。現役時代から「チャンスでは左(投手)来いと思っていた」という思考の持ち主。右肩が早く開かないことを意識することで、理想のスイングができることが多かったからだ。初回の左打者の奮闘に「いい材料にはなったかな」とシーズンに向け、いいイメージを持つことができた。

 昨年は6勝18敗1分けと大きく負け越した。ライバル相手に快勝したが、浮かれることはない。2打席目以降は無安打に終わった秋広について「一本打って満足したのか、その後の打席、相手にホームラン打たれた次の回(3回)の初球をポーンと打ち上げて。ちょっと野球知らないんじゃないかと思います」と苦言で手綱をしめた。

 伊藤将を攻略し、手応えは感じた。それでも「オープン戦なんでね。公式戦だったら褒めてあげたいですが」。巨人のオープン戦初戦で初回に7得点は、記録が残る1960年以降では、過去3度ある3得点だった球団最多を大きく更新。かつてない大きな一歩目にも表情は一切緩めず。伝統の一戦で開幕する3・29、その先の覇権奪回へ、鋭い眼光で長い道のりを見据えた。(川島 毅洋)

 ≪38年ぶりオープン戦初回7点≫巨人のオープン戦1イニング7得点以上は、10年3月20日横浜戦の7点(4回)以来。初回に限れば、86年3月8日ロッテ戦以来38年ぶりとなった。記録が残る1960年以降のオープン戦初戦初回では過去3度(63、76、96年)あった3点を上回り最多。なお、巨人の公式戦1イニング7得点以上は、22年9月7日DeNA戦の9点(4回)が最後。昨年は6月8日オリックス戦の10回、7月27日阪神戦の5回、8月13日DeNA戦の初回の6点止まりだった。

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