中日・高橋宏 侍戦士を参考に意識改革 史上初「2年連続交流戦防御率0・00」へ

2024年05月31日 07:00

野球

中日・高橋宏 侍戦士を参考に意識改革 史上初「2年連続交流戦防御率0・00」へ
中日・高橋宏 Photo By スポニチ
 野球ファンの多くが、さらなる飛躍を期待する好素材。史上初の「2年連続の交流戦防御率0・00」の期待がかかる、中日・高橋宏斗投手(21)だ。
 「交流戦に悪いイメージはないですね。初見で自分の球は捉えきれないだろうと、自信を持って臨みたい」

 交流戦初戦・5月28日の西武戦に先発し8回途中を無失点。「どんどんゾーンで勝負していこうと思いました。相手も、それも嫌がっていると感じたので」。150キロ超の直球と高速スプリットのコンビネーションで、散発4安打に封じた。

 昨季交流戦は3試合計22回2/3を自責0。規定投球回に到達した投手の防御率0・00は史上5人目、球団史上初。2年連続ならプロ野球史上初めて。「1試合1試合、目の前の打者を1つずつアウトにすることだけを考えて結果、無失点で終われたら」と話していた。

 進化を求めて試行錯誤が続く。レベルアップを求め自らを見つめ直した意識改革の一つが食事。侍ジャパンとして昨年3月のWBCでともに世界一を経験した山本から栄養管理の重要性を学んだ。山本は朝昼晩と管理栄養士が用意する食事をバランスよく摂取することで有名。肉、魚、野菜、豆類など、さまざまな栄養素を何種類もの小鉢に分けて食べる。オフの合同自主トレの際に山本と食卓に並び、その徹底した姿勢を目の当たりにした。

 日米通算200勝を達成したダルビッシュの教えも支え。侍ジャパンで共闘し、今春キャンプ中には先輩右腕から「状態どう?」とLINEが届くなど連絡を取り合う間柄。「ツーシームの感覚について聞いたりしましたが、見て学ぶことが多かったですね。逆にダルビッシュさんから僕の投球フォームとか感覚について聞かれました。僕だけではなくて、いろんな人に聞いていて、まだまだレベルアップしようとする姿勢は本当に凄い」。

 昨季は自身初の規定投球回に到達し、自己最多7勝を挙げるなど防御率2・53を記録。今春キャンプで新投球フォームを巡る制球難で開幕2軍スタートとなったが体の開きを抑えるなど修正。今季5試合に登板し2勝0敗、防御率0・50。若干のバラツキはあっても右腕が登板した試合は5月31日時点では、チームも負けなしと結果を残している。

 現時点で言えば、真っすぐとスプリットだけで勝負できてしまえるポテンシャル。制球アップに加え、ブレーキの効いたカーブやチェンジアップなどを習得し緩急や奥行きを駆使すれば、手が付けられない存在になるだろう。まだ高卒4年目。高橋宏が、どんな成長曲線を描くか、目が離せない。(記者コラム・湯澤 涼)

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