【棋聖戦】藤井棋聖が111手勝利 永世称号最年少に王手も「意識せず」 20日の大一番へ「いい将棋を」

2024年06月17日 19:37

芸能

【棋聖戦】藤井棋聖が111手勝利 永世称号最年少に王手も「意識せず」 20日の大一番へ「いい将棋を」
永世棋聖に王手をかけた藤井棋聖(撮影・我満 晴朗) Photo By スポニチ
 将棋の藤井聡太棋聖(21)=王将など8冠=に山崎隆之八段(43)が挑む第95期棋聖戦5番勝負第2局は17日、新潟市西蒲区の「高志の宿 高島屋」で指され、先手・藤井が111手で勝利した。対戦成績を2勝0敗とし、5期連続の獲得へ王手をかけた。
 戦型は居飛車党の後手・山崎の向かい飛車。山崎の採用は22年8月1日の第35期竜王戦決勝トーナメントの永瀬拓矢王座戦以来2年ぶりという秘策だった。山崎が108手で勝利し、挑戦者決定3番勝負へ進出していた。

 「かなり早い段階から予想してない展開になった。序盤から一手一手難しかった」

 藤井は手探りの序盤戦だったと明かした。さらに王が囲いに収まらない44手目、左桂を5段目へ跳ねて後手から積極的に開戦される展開に、「本譜のように進むと、先手として主張がない」と課題の残る序盤だったと振り返った。

 それでも45手目、3筋の歩を突き出して反撃開始。金銀4枚に角までそろった自陣の堅さを頼りに、細い攻めをつなげて攻略していった。「序盤は少し課題が残る分かれだった。中盤以降は攻めをつなげられた」と反省の一方で手応えもにじませた。

 7月1日、名古屋・万松寺で指される第3局にも勝利すると、自身初の永世称号「永世棋聖」を獲得する。中原誠16世名人(76)が持つ永世称号の最年少獲得記録、1971年度前期棋聖戦での23歳11カ月を2年更新する、21歳11カ月で達成する。「シリーズ中はそのことは意識せずと思っている。次は後手番なのでしっかり準備したい」。一戦必勝の覚悟は初の永世称号が目前にきても変わりない。

 そして20日には叡王戦第5局に臨む。ここまで2勝2敗で迎える最終局。同学年の挑戦者・伊藤匠七段(21)にもし敗れると、過去全勝のタイトル戦23度目で初の敗退となる。

 「棋聖戦第3局も頑張りたい。また、叡王戦第5局もある。そこでもいい将棋を指したい」。3日後の大一番へ、視線を移した。

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