体操男子団体金メダル 担当美容師が明かした萱主将の験担ぎ オーダーは「センターパート」
2024年07月31日 05:20
芸能
同店は萱の母校、順大の隣駅に構えていることもあって、順大体操部の選手が多く利用している。萱は約7年間、月1回のペースで来店。折笠さんは「責任感の塊のような感じ」と萱を評し、萱の後輩部員たちがよく「和磨さんより練習する選手は見たことがない」と話すのを聞くという。
萱は今回の金メダルで五輪通算3個目のメダル。ただ、折笠さんによると、これまで決して順風満帆ではなかったという。萱はリオ五輪は補欠。団体で金メダルを獲得し、表彰台で輝く選手団を客席から見届けた。「東京では表彰台のセンターに立ちたい」。その思いを髪形に込めた。東京五輪を前に短髪から心機一転。「表彰台の真ん中に立つ」という願掛けから、折笠さんに「センターパート」をオーダーするようになった。
しかし、東京五輪では2つのメダルを獲得するも、目標の金には届かず、パリ五輪には2大会分の悔しさを胸に挑んだ。渡仏当日の日中にも来店し「金メダルを持って来ます」と約束した。
(テレビ見て涙/) 決勝は最終種目の演技を残して首位の中国との差は3・267。絶望的とも言える点差を前に選手の表情は曇ったが、萱の思いが折れることはなく、熱い声かけが日本選手を突き動かした。
萱は念願だった表彰台のセンターに立ち、男泣きした。その姿をテレビの前で涙を流して見守った折笠さんは「次のオリンピックも楽しみにしています。見たいですね」。約束を果たした萱に、さらなる飛躍を期待した。(菊地 一)