「虎に翼」よね・土居志央梨 話題の男装「染みついた」私服で一度もスカートはかず!断髪30cmも歓迎

2024年08月23日 12:00

芸能

「虎に翼」よね・土居志央梨 話題の男装「染みついた」私服で一度もスカートはかず!断髪30cmも歓迎
連続テレビ小説「虎に翼」で弁護士・山田よね役を好演している土居志央梨。序盤は男装&短髪が話題に(C)NHK Photo By 提供写真
 【「虎に翼」山田よね役・土居志央梨インタビュー(1) 】 女優の土居志央梨(32)がNHK連続テレビ小説「虎に翼」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)に第2週からレギュラー出演。主人公・佐田寅子(伊藤沙莉)の盟友・山田よね役を好演し、人気キャラクターの1人に育て上げた。序盤は男装が話題を集め、第97回(8月13日)で悲願の弁護士資格を取得。土居に撮影の舞台裏を聞いた。
 <※以下、ネタバレ有>

 向田邦子賞に輝いたNHKよるドラ「恋せぬふたり」などの吉田恵里香氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算110作目。日本初の女性弁護士・判事・裁判所所長となった三淵嘉子氏をモデルに、法曹の世界に飛び込む日本初の女性・猪爪寅子(ともこ)の人生を描く。吉田氏は初の朝ドラ脚本。伊藤は2017年度前期「ひよっこ」以来2回目の朝ドラ出演、初主演となる。

 土居の朝ドラ出演は、20年度後期「おちょやん」以来3年半ぶり2回目。今回演じるよねは、寅子と同期の明律大学女子部2期生。貧しい農家に生まれ、姉が置屋に売られるなど苛烈な過去を持ち「今の私のまま、舐め腐った奴らを叩きのめすことができる力が欲しい」と猛勉強し、女子部に進んだ。

 己を貫く性格ゆえ、高等試験に連敗。先に弁護士になった寅子が勤める雲野法律事務所を手伝うが、寅子の妊娠・辞職を機に袂を分かつ。戦後、復員した轟太一(戸塚純貴)と運命的な再会を果たし、一緒に法律事務所を開設。戦災孤児らに手を差し伸べた。裁判官になった寅子とは6年ぶりの再会を果たした(第56回、6月17日)。

 新潟地家裁三条支部へ異動した寅子が3年の任期を終え、1955年(昭和30年)、東京に戻ると、よねは1937年(昭和12年)の高等試験初挑戦(第26回、5月6日)から18年、ついに弁護士資格取得の夢を叶えた。

 土居は共演歴のある伊藤が主演を務める作品だとニュースで知り「絶対に見ようと決めていたドラマで、見る側だと思っていたので、オファーを頂いてビックリしました。まさかという感じ。実際に台本を手にするまで、信じられない期間が長かったですね(笑)。家族も本当に喜んでくれました」と当時の心境を述懐。

 猪爪直道役の俳優・上川周作(31)とは、京都造形芸術大学の同級生(映画学科俳優コース5期生)。大学が制作にタッチしない作品としては初共演になり「大学の仲間たちが凄く喜んでくれて。最初の衣装合わせの少し前ぐらいに、キャスト表みたいなものに彼の名前を見つけて“これって、あの上川周作かな”と(笑)。本人に連絡したら、共演が本当だと分かって“人生、こんなことがあるとはね”と、ひとしきり感慨に浸りました」と明かした。

 初登場の第6回(4月8日)、寅子が「素敵!水の江瀧子みたい!」と当時、異例の短髪で“男装の麗人”と謳われ、国民的人気を博した昭和の女優になぞらえた男装姿。「台本を頂く前に男装姿の役ということだけは聞いていて、一体どういうキャラクターなのかなと、とても興味が沸く一方で、今まで割とフェミニンな役が多かったので、果たして自分に演じられるのか、不安もありました。でも、台本を読んで、つらい過去を乗り越えようと頑張っている、それゆえに男装をしている彼女のことが理解できて、魅力的な人だと思えると、よねとの距離がグッと縮まりました。吉田さんの脚本の力と、髪を切ったことも役作りの上で大きかったと思います」。撮影に入る前、肩まであった髪をバッサリ、約30センチ切った。

 断髪に躊躇はなかった。

 「実はショートヘアの役を頂いた時のために髪を伸ばしていたので、私としてはずっと切りたくて。だから“むしろ、ありがとうございます”という感じでした(笑)。髪を切ってから、自分でも男装姿がしっくりきて、周囲からも“似合う”“カッコいい”と褒めていただいて自信になりました。スーツのポケットに手を入れる仕草も、よねには慣れ親しんだ、ずっとそれで生きてきた自然なものなので、今取ってつけたように映らない佇まいを心掛けました。よねを演じている期間は、スタジオに来る時とか私服でスカートを一度もはいていないんじゃないかなと思います。そういう気分にならなくて。そのぐらい役が染みついたんだと実感しています」

 よねは理不尽な社会への怒りや恵まれない幼少期に培われた雑草魂がエネルギーの源。他人に媚びることなく、自分を曲げない。時に厳しい言葉を発し、強く当たることもある。

 何かと溝を埋めてくるお節介な寅子には「鬱陶しい」「うるさい」などと、とかく憎まれ口を叩くが「私は、よねの愛情表現だと思っています。台本を読み解くと、全部、よねがうれしい時や照れている時、図星なことを指摘された時の裏返しですよね。なので、その時々のよねの焦り具合を考えながら演じています」と細かい工夫を凝らしている。

 よねの信念は、声にも表れる。情報番組出演時やインタビューに応じる土居の地声より低い。

 「意思の宿った、力強い声が似合うと思って、家で1人で練習して、どのトーンがいいのか、探りました。でも、新潟編は出番がなくて撮影期間が空いたので、東京編に戻った時にチューニングが分からなくなってしまって。低すぎても悪魔みたいですし(笑)。その辺は沙莉ちゃんや監督たちに聞いて、調整しました」

 よねは雲野六郎(塚地武雅)からの依頼を即決し「原爆裁判」を手伝うことに。結審はまだ先だが、弁護士・よねのさらなる奮闘が注目される。

 =インタビュー(2)に続く=

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