服部六段 新人王戦V2 勝率は藤井王将超えの・913 「北陸にタイトルを」がモチベーション

2024年10月21日 18:03

芸能

服部六段 新人王戦V2 勝率は藤井王将超えの・913 「北陸にタイトルを」がモチベーション
高田明浩五段(左)を破り、2度目の新人王戦優勝を飾った服部慎一郎六段 Photo By スポニチ
 将棋の第55期新人王戦決勝3番勝負の第2局は21日、大阪・関西将棋会館で指され、後手・服部慎一郎六段(25)が高田明浩五段(22)に158手で勝利した。服部は第53期以来2度目の優勝。今年度成績を21勝2敗、勝率・913(未放映のテレビ対局を除く)とし、勝率ランキング1位を維持した。
 「地元にタイトルを、と思っています。将棋を指すことで喜んでもらえたら」。富山市出身。年明け以降、能登半島を襲った地震、豪雨被害に傷つく北陸を励ましたいとのモチベーションを明かした。

 服部が先勝して迎えた第2局。36手目、お互いの銀が5筋で腰掛け、戦型は角換わり腰掛け銀へ進んだ。高田王は8筋へ入城。服部王は右王に構えた。

 高田が7、9筋の歩を突き捨てて開戦し、先に服部陣に馬を作った。服部自身、「難しい戦いが続いた」と不利を自覚する場面もあったが、粘り強い受けがその持ち味。千日手を打開した高田の決断も形勢を損ねたようで、「千日手が妥当だったかなと思う」と終局後、高田も誤算を認めた。

 「昨年度7割いかなかった。今年度は勝率にこだわりたいと思っていた」。毎年度8割以上を残す藤井聡太王将(22)の今年度勝率・760(19勝6敗)を超え、全棋士首位を走る。これまで対局翌日にも入れていた研究会を取りやめたり午後開始としたりと、調整するようになったと言い「まだタイトル戦に出られていない。タイトル戦出場を目指して頑張りたい」。次なる目標を見据えた。

 一昨年度の第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)では7人が総当たりで6局ずつ指し、藤井への挑戦権を争う挑戦者決定リーグ入りを果たしたが、2勝4敗でリーグから陥落するなどタイトル挑戦にはあと一歩届かない状況が続く。新人王戦は、26歳以下や六段以下の出場資格がある若手棋戦。タイトル戦に出場すれば森内俊之九段(54)らが達成した3度の新人王戦最多優勝記録への挑戦資格も失うが、それも本望に違いない。

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