大津、メダル獲り弾へ気合「切り替えてやる」
2012年08月09日 06:00
五輪
男子の日本は7日の準決勝でメキシコに1―3で逆転負けを喫し、10日の3位決定戦で韓国(カーディフ)と対戦することになった。前半12分、FW大津祐樹(22=ボルシアMG)の鮮やかなシュートで先制したが、同31分に右CKから今大会初失点を喫し、運動量が落ちた後半はミスも出て2点を奪われた。68年メキシコ五輪以来44年ぶりの銅メダルを懸けた日韓戦で、関塚ジャパンが集大成を見せる。
鮮やかな先制点を奪ったのは、大津だった。前半12分、徳永、東とつないだパスをゴール前中央で受け、右足でトラップしてから右足を振り抜いた。豪快なミドルシュートはゴール右上に一直線。得点を見届けるとベンチ前の関塚監督の元に駆け寄り、ジャンプして飛びつき喜びを爆発させた。「イメージ通りのゴール。そこまでは良かった。僕自身、もう1点、2点取れれば良かった」。チームの流れを引き寄せる一発にも、まさかの逆転負けに試合後の表情は硬かった。
「関さんに金メダルを掛けてあげたかった。金メダルが欲しかったのは事実」。だが、戦いが終わったわけではない。「銅メダルを獲りにいく状況で、現実を受け止めて切り替えてやりたい」と視線を落とすことなく真っすぐと前を見た。3位と4位で終わるのは大きく違う。メダル獲得のためにも貪欲にゴールを目指す。
準決勝を終え、得点王はブラジルのレアンドロ・ダミアンの6得点。大津は3得点で3位タイにつける。日本人選手の五輪1大会の最多ゴールは、68年メキシコ五輪で銅メダルを獲得し、得点王に輝いた釜本邦茂氏の7得点。大津は00年シドニー五輪で16強入りした高原直泰の3得点に並び、歴代2位タイ。“高原超え”を果たせば、44年ぶりの銅メダルへとつながっていく。
「個人としてもチームとしても、僕が点を取るのはプラスになる。点を取ることで貢献できる。点を取ることを継続してやっていきたい」。関塚ジャパンとして戦う最後の一戦。ロンドンで大ブレークした“チャラ男”は、真面目にゴールを狙っていく。