準決勝で激突 前回王者ブラジル怖くない!
2012年08月09日 06:00
五輪
最高の舞台が整った。4年前の北京五輪。日本はブラジルの猛攻の前に手も足も出ず、わずか70分でストレートの完敗を喫した。メダルを目標に掲げていたものの、結果は2大会連続の5位。五輪女王との力の差をまざまざと見せつけられた。準決勝は4年前の屈辱を晴らす戦いだ。真鍋監督は「大きな山を一つ乗り越えたが、次に本当に大きな山がある。結束してチャレンジしたい」と意気込む。
どこも手ごわい相手となる4強の争いの中で、日本にとってブラジルは決して悪い相手ではない。記録の残る93年以降、6勝63敗と分が悪いが、直近の対戦となった昨年11月のW杯でストレート勝ちするなど、過去2年で2勝している。かつては最強を誇ったブラジルも北京五輪以降は成績が下降しており、10年世界選手権は2位、11年W杯では5位。今大会の1次リーグでも韓国にストレート負けを喫するなど3勝2敗のB組4位で通過した。平均身長で日本より8センチ大きく、速いサイドの攻撃が武器としているが、好不調の波は大きいチームだ。
準々決勝の日本はフルセットの大接戦の末、五輪で初めて中国を破った。これまで山口と新鍋を併用してきたが、木村の守備の負担を和らげるため、新鍋を先発起用。これが的中し、サーブレシーブの成功率は78・18%と高い数字を出した。新鍋が先発せず1―3で完敗した1次リーグのロシア戦(60・87%)から大幅に修正された。木村も守備の負担が減ったことで「楽に攻撃に入ることができる」とプラス効果を強調。中国戦同様にサーブで崩して相手の攻撃のテンポを緩め、粘り強い守備でつないでいければ、ブラジル撃破のチャンスは十分にある。84年ロサンゼルス五輪銅以来28年ぶりメダルへ、勢いに乗る火の鳥ニッポンが女王に挑む。