エース萩野 早くも東京五輪へ「止まるわけにはいかない」
2016年08月18日 05:30
五輪
競泳日本代表が17日、リオデジャネイロから帰国し、メダリスト8選手が都内で会見した。400メートル個人メドレーで金、200メートル個人メドレーで銀、800メートルリレーで銅のメダル3つを獲得した萩野公介(22=東洋大)は、9月の日本学生選手権(2~4日、辰巳)、国体(9~11日、岩手)に出場する意向を明かした。20年東京五輪へ向けて、日本のエースが早くも動きだす。
スペインでの高地合宿から五輪までの長期遠征を終え、3カ月ぶりに日本に帰ってきた萩野。目標としていた金を含む3つのメダルを獲得し、エースとしての役割もきっちり果たしての凱旋に「ずっとカラッとした環境にいたので、日本は湿度があって蒸し暑いですね。でも、こうやって帰ってこられて幸せに思います」と素直に喜びを口にした。
金メダリストともなれば、達成感で燃え尽きてもおかしくないが、さっそく9月のインカレと国体に出場するという。「金メダルを獲った余韻に浸ってはいない。自信にはなるけれど、止まっているわけにはいかない」。200メートル個人メドレーではフェルプスに完敗し、200メートル自由形ではメダルに届かなかった。まだ、世界記録を出したこともない。今回の結果に100%満足しているわけではない。インカレでは個人メドレー2種目とリレー3種目にエントリー、国体には200メートル個人メドレーと100メートル背泳ぎに出場予定。マルチスイマーは五輪後もフル稼働だ。
今回の3つのメダルで、日本オリンピック委員会(JOC)から報奨金800万円(金500万、銀200万、銅100万)などが手に入る。使い道を尋ねられると「全部貯金します」と即答。「老後に世界遺産を全て回る夢がある」と語った。
遠い夢もいいが、まずは4年後に夢舞台が迫っている。東京五輪を万全で迎えるために、昨年骨折して、真っすぐ伸ばすことができない状態の右肘の手術も検討中。「東京五輪に向かってキャリアは続く。さらにいい結果を目標に頑張りたい」。自国開催の五輪で複数の金メダル獲得へ。日本のエースは歩みを止めない。