貴景勝 重圧一敗 綱獲り場所で12場所ぶり初日黒星「勝たなきゃ意味ない」

2021年01月11日 05:30

相撲

貴景勝 重圧一敗 綱獲り場所で12場所ぶり初日黒星「勝たなきゃ意味ない」
激しくぶつかり合う御嶽海(右)と貴景勝(撮影・西海健太郎) Photo By スポニチ
 【大相撲初場所初日 ( 2021年1月10日    東京・両国国技館 )】 綱獲りの大関・貴景勝は結びの一番で御嶽海に押し出されて、まさかの黒星発進となった。横綱・白鵬ら関取衆16人が休場する中、横綱昇進には2場所連続優勝だけでなくレベルの高い内容が求められている今場所。初日に限れば2年間負けなしだった男が、足をすくわれた。
 これが綱獲りの重圧か。11場所連続で初日は白星だった貴景勝が、18年秋場所以来の黒星発進。低い姿勢から攻め込んだが、御嶽海に突っ張りをかわされると我慢できずに引いてしまった。先場所まで通算9勝8敗ながら、直近は2連勝していた相手に敗れ「理由があって負けているから、修正していかないといけない。切り替えていきたい」と唇をかんだ。

 横綱審議委員会の推薦内規は「2場所連続優勝かそれに準ずる好成績」とされる。先場所に続き白鵬、鶴竜の両横綱は不在。2場所連続Vのチャンスは広がるが、伊勢ケ浜審判部長(元横綱・旭富士)は「横綱がいないのは大きい。優勝しても高いレベルの内容が必要になる」と高いハードルを設定していた。

 八角理事長(元横綱・北勝海)は「明日から開き直っていくしかない。初日に負けても優勝した力士はたくさんいる」と話したが、初日に敗れながらの綱獲りに成功したのは昭和以降6人だけ。1981年名古屋場所の千代の富士が最後というデータも残る。精神力が試される2日目。「勝たなきゃ意味ない。伸び伸びと自分の相撲を取り切れればいいかなと思う」と切り替えた。

 新型コロナなどの影響で、大量休場者が出た今場所。かつて自身が休場した時、テレビを見ながら土俵に立てない苦しみを痛感したことがある。土俵に立てないライバルを思い「一生懸命やることが活力になれば。影響を与えられるように、気持ちで頑張っていきたいと思っている」と見せた看板力士の意地が、逆境を切り開く力となるはずだ。
 

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